琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

医療従事者の姿勢

http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=81272&pg=20040710


 現実問題として、現場側も「これから厳しいよなあ、またしばらくしたらここに戻ってこられるんじゃないかなあ」と思いつつも退院していただきこともあるのです。「わかっていない」わけではなくて。
 現在の医療機関は「平均在院日数」というのが非常に重視されていて、極力入院期間を短くしないと病院側としては経済的に辛い。大学病院のような高次病院では、ベッド待ちをしている患者さんもたくさんいるし、「ここでしかできない治療」が必要な患者さんを優先したい、という気持ちもあるのです。今目の前にいるこの人をこの状態で家に帰していいのか?という葛藤がありつつも。こういうのはそれぞれの立場というのがどうしてもあって、僕も学生時代に救急車実習をやったときには、なかなか搬送を受け入れてもらえない救急隊の人に同情しましたけど、自分が医者になってみると、「この病院で受け入れるには、リスクが大きすぎるかな…と二の足を踏んでしまうこともあるのです。救急指定になっていても、夜勤の看護師さんが救急のトレーニングを受けていない病院なんて、たくさんありますし。
 結局、それぞれの事情というものをなんとかして埋めていかなければならないんですけどねえ…やっぱり、「立場」というのは、足枷になることも多いのです。

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