琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

「セックス・ボランティア」

http://d.hatena.ne.jp/kotoko/20040723#1090564634

 何年か前に、「障害者プロレス」のこと書いた本を読んだことがあります。
 そう、「障害者にも普通の欲求がある」のです。
 しかしながら、「障害者は天使だ」みたいな妙に美化した解釈は異常ですが、「彼らもまた人間なんだよ、うん」というところで、わかったような気になって思考停止してしまう僕もいるわけで。
 
 こんな記憶があります。学生実習で精神障害を持つ人たちの入所施設に行ったのですが、そこの所長さんは僕たちに「ここにいる人たちは、心はみんな真っ白です」と話してくれました。
 …実習が終わったあと、僕は自分がふだん接する人間たちが「ほどほどに灰色の心」であることに感謝しました。「遊びたい」「触りたい」「自分の思い通りにしたい」そういう欲求のままに生きる(そして、「障害」のために、それが正当化される)人々というのは、むしろこちらに「天使の心」がないと、接していくことは非常に難しい。

 多くのトラブルは、ダニエル・キイスではなく、畑正憲の世界に属するもので。

 そういう意味では、この本でも、まだ「言葉を持っている人々」に限定されてしまうわけですから。
 とりあえず、この本は読んでみたいなあ、と。

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