琥珀色の戯言

【読書感想】【映画感想】のブログです。2016年8月より、『はてなブログ』に移行しました。

医師国家試験

http://d.hatena.ne.jp/CROCODILETEAR/20050121

「医師のレベルが、年々下がってきている」という根拠が「国家試験の合格率が高い」ということだけなら、もうナンセンスの極みだと思うのですが。
 正直、モラルにおいてどうかはなんとも言えませんが、どう考えても昔の医師に比べたら今の医師あるいは医師の卵たちが覚えなければならない知識・主義の物理的な量は、圧倒的に増加しています。もちろん、情報産業の発達で、「知識を得るためにかかる手間」というのも多少は軽減されてはいるけれど、50年前と現在とで人間の脳の性能がそんなに違うわけもないでしょうから、今のままでは大部分の医者にとっては仕事の範囲が広すぎてオーバーフロー気味なのかもしれません。

 国家試験の合格率が88%もあるというのは、実感としては、「ちょっと甘いかな…」という印象もあるのです。受験前は、10人に1人以上は落ちるのか…この合格率の試験に落ちたらちょっと恥ずかしいよな…とか考えてましたけど。
 ただ、今の医者になるための制度だと、「医師国家試験」というのは、あくまでも「最終関門」みたいな扱いで、「医学部に入る」ということ自体が最大の関門になってしまっているわけです。「医学部に入りやすくする代わりに、国家試験を厳しくする」というのは、ひとつの方策なのかもしれません。ただ、医学教育にはものすごくコストがかかりますから、「無駄にしたくない」と行政サイドも考えている面があるのでしょう。「つぶしがきかない」学部であるのも事実だし。
 ただし、今のところ「医師になる資格」というのを最後の「医師国家試験」というペーパーテストだけで語るというのはナンセンスで、医学生というのは入学してから、かなり厳しい試験や実習にパスしてきて、ようやく「試験を受けられるところまでたどり着いている」のも事実です。正直、「医師国家試験」というのは、「最終チェック」の場でしかないんですよね。運転免許の最後のペーパーテストみたいなもの。
 多くの大学では、「受かりそうにない人は、受けさせてももらえない」みたいだし(大学の国家試験合格率というのは、とくに私立大学にとっては死活問題らしいです)。

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