琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

WEBでの文章の書き方

http://atheist.jp/diary-ikuya/i-200509.html#050905

確かに、「原稿用紙に書く」のと、「WEB上に書く」のとでは、ちょっと書き方が変わってくるような気がします。もちろん、その要因としては、「縦書き」と「横書き」の違いなどが大きいのですが。
以下に、僕なりに考えた「WEB上の文章」の注意点をつらつらと。

(1)WEB上の文章は、なるべくシンプルで短いほうが好ましい。

 これは、読む側のモチベーションの違いというのもあるのでしょう、その作家が好きか興味があって、自分で買ってページを開く小説やエッセイと、空き時間になんとなく眺めるWEBの文章では、「読もう」という意識に差があります。あまりに冗長な比喩や凝った言いまわしは、「文章を読みたい、好事家が集うサイト」でもなければ、避けたほうが無難です。むしろ、文学性は極力入れないほうがベターです。そもそも、WEB上の文章を読む人は、よほどのファンでもないかぎり、「読み流している」人がほとんどです。

(2)フォントいじりの罠

 基本的に、本当に面白い文章であれば、フォントいじりなど必要ありません。最近はむしろ小説でフォントをいじる作家も多くなってきたのですが、基本的には「強調したいところは、字の大きさではなくて、描写力やリズムで強調する」べきなのです。
 でも、「とりあえず字を大きくしていれば、イキオイがあって面白いはず」というのは、「大声で喋れば、面白い漫才になる」というのと同じくらいバカバカしいことです。
 せっかくフォントをいじるのでも、例えば、波田陽区の「ギター侍」で、「でもアンタ、本当は○○ですから、残念!」というネタがあるとすれば、「残念!」の部分だけを大きくしているようないじり方をしているサイトが多いような気がするのです。大事なのは、その定型句の部分じゃないよ…と思うのですが。

(3)漢字の使い方

ネットでは簡単に漢字変換できるので、ついつい「有難う御座います」とか、やってしまいたくなるんですけど、官公庁の公文書でもないかぎり「ありがとうございます」のほうが、はるかに親しみもわくし、読む側にとっては感じがいいんですよね。でも、ついつい「難しく書こう」としてしまう。「有難う御座います」って書いてあったって、誰も書き手が賢いなんて思わないのに。
本職の作家・編集者は、「漢字をひらく」といって、難しい漢字や堅苦しい文章を、あえてひらがなに直しているそうです。


(4)指示語が多い

 まあ、続き物企画などはしょうがないにしても、いちげんさんがメインのサイトのトップページで「あのときの…」とかいうようなのは、極力避けたほうが無難でしょう。先週書いたアレですが(「アレ」にリンクを張ってあればいいとしても)、なんて書かれても、大部分の読者は「アレ」をわざわざ探す前に、「戻る」ボタンをクリックします。

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