琥珀色の戯言

【読書感想】【映画感想】のブログです。2016年8月より、『はてなブログ』に移行しました。

映画のエンドロールを最後まで観る?

http://www.enpitu.ne.jp/usr10/bin/day?id=103512&pg=20050930

まあ、↑の文章は、それが「争点」では全然ないのですけど、書くきっかけにはなったので。
僕は映画のエンドロールを必ず最後まで観るのですが、その理由はいくつかあるのです。
(1)最後におまけがあるかもしれない。
(2)作品を作ったスタッフへの敬意
(3)目的を持って観れば、あれはあれで面白い(こともある)
(4)せっかくお金を払っているんだから、場内が明るくなるまで観ていないと勿体ない。
(5)最後まで観ていると、なんか映画通っぽくてカッコいい、ような気がする。

まあ、こんなところなんですよね。正直、そんなにたいした理由じゃありません。
それで、「最後まで残る人」から観ると、映画のエンドロールに対する観客の行動というのは、必ずしも一律ではないというのを感じます。
もちろん「絶対にエンドロールなんて観ない」というグループと「絶対に観る」というグループは、それぞれ存在しているのでしょうが、当然「無党派層」の人たちもいるわけです。

 最近でいえば、「宇宙戦争」と「スターウォーズ・エピソード3〜シスの復讐(以下SWEP3)」に関して、その「終演後の観客の行動」には、大きな違いがみられました。
(もちろん、対象例数が少ないため、統計学的には有意ではありません)
宇宙戦争」は、あのオチで(って書いても観てない人にはサッパリわかんないと思うけど)けっこう唐突に終わったあと、もうそれは観客がみんな水の溜まった風呂の栓を抜いたあとのように、雪崩をうって出口に向かっていきました。みんな内心「なんじゃこりゃ?」と、狐につままれたような心境だったのだと思います。いや、あれはあれでひとつの見識だと僕は思うけれども。
 それに比べて、「SWEP3」は、ダース・ベイダーが誕生して物語が終わり(ある意味始まり)、エンドロールが流れている間も、席を立つ人はほとんどいませんでした。僕は映画館では月に1本平均くらいしか観ない(ちなみに、家でDVDで観る機会は、もっと少ない)程度の映画鑑賞者なのですが、あれほどエンドロールで観客が帰らなかったのは、宮崎駿作品くらいのものです(宮崎アニメは、みんなエンディングの歌を聴くので)。
 僕などは、一緒になってテーマソングを口ずさみながら、うるうるしていたりもしましたしね。ああ、これでスター・ウォーズも完結なんだな、と。
 だから、その映画に対する思い入れとか、「余韻」みたいなものによって、きっと、エンドロール残留率みたいなのって、変わってくると思うのです。あとは、「タイタニック」とか「ロード・オブ・ザ・リング」とかの長尺だと「エンドロール観たいけど、それよりトイレ!」みたいな感じになってしまうこともあるでしょうしね。
 それと、アメリカ人がエンドロールを観ないというのが事実であれば、たぶんそれは、彼らにとって「映画」というものが、僕たちより身近な存在だからではないのかな、という気もします。僕たちにとってのテレビで観る2時間ドラマが、彼らにとっての映画だとするならば(あるいは、そういう意識で観にくるような「軽い」作品であれば)、いちいち、火曜サスペンス劇場のエンドロールを観る人が少ないのと同様に、彼らだって、映画館でそんなものまで観ても面白くもなんともないわけで。まあ、実際のところは、どうだかよくわからないんですけどね。海外で映画館に入ったことないし。

(2)(3)に関してですが、あのエンドロールというのは、それなりにテーマを持ってみると、けっこう悪くありません。僕の場合、洋画であれば、とりあえず「日本人探し」をやっています。衣装とか音響とかに、日本人らしい人の名前を見つけると、「ああ、この人はきっとスター・ウォーズが大好きでルーカスフィルムに入って、苦労してようやくここに名前が載ったのだろうなあ、きっと子どもが大きくなったら、このクレジットを見せて自慢するのだろうなあ」とか想像(ある種妄想)しながら、画面を眺めています。ああいう「ボーっとできる時間」って、ある意味貴重だし。

(4)(5)については、僕は一度、トリビアの泉に「映画マニアが、終わらないエンドロールを観続けられるのは、○○秒」という「トリビアの種」を出してみようかと思いつきました。なんというか、ああいうのって、「ケッ、だから映画がわかってないやつは…」って言いたいから観ているという要素って、けっこうあると思います(もちろん僕もそうです)。たぶん、映画ファンというのは、あれを観ているというよりは、あれを最後まで観ないと終わった気がしない人種なんだと思うんですよね。ドラクエで言えば、裏ダンジョンまで全部攻略して最高レベルまで上げないとクリアした気がしないとか、そんな感じ。だから、「コンプリートのために座っている」のかもしれません。たとえ30分同じエンドロールが繰り返されても、場内が明るくならないと、彼らは(僕もか?)席を立てないのではないだろうか。

 それにしても、「エンドロールが流れはじめたときの観客のリアクション」というのは、その映画に対する、けっこうわかりやすい「評価」なのではないかと僕は感じます。
 結局、どっちが正しいとかそういうのはどうでもいいことなんですが、僕にとっては、「映画館で観る映画の楽しみ」には、そういう「観客のリアクションを体験する」というのもあるんですよね。
 「SWEP3」のエンドロールが終わったあとの、映画館全体が「ああ、終わった…」と一斉にため息をついたような空気の揺れというのは、映画館でしか味わえない感触ですから。

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