琥珀色の戯言

【読書感想】【映画感想】のブログです。2016年8月より、『はてなブログ』に移行しました。

無断リンク禁止!

http://aozora.sub.jp/diary/rnote.php?u=diary/2005/11/20051110_1737.htm

 僕もこうやってけっこう長い間サイトをやっているので、対立意見を出されたり、批判をされたりすることはありました。そして、誹謗中傷を受けたこともあります。そんなふうに、自分の知らないところで勝手にリンクされて「バカ」とか「こいつは嫌いだ」と言われるというのは、それはそれでけっこうキツイものなんですよね実際。それこそ、自意識過剰にも「世界中を敵にまわしているような」気分にすらなっているわけです。そしてまた、リンク先のコメント欄ではそいつの仲間たちが「そうだそうだ!」とか言って盛り上がっているわけで。そんなのメッセかチャットでやればいいのにさ。
 残念ながら、WEBの世界では、「敵」ってやつは堂々と悪口を書いてくれますが「味方」だからといって、眼にみえる形で「助太刀」に来てくれるなんてことはほとんどないのです。いや、実際は眼に見えるかたちで応援してくれる人だっていなくもないのだけれど、それはそれで「ジサクジエーン」とか言われたり、かえって「燃料投下!」になってしまったりもするのです。
 100%ではないとしても、WEBという媒体を選んだ人の多くは、「なるべくたくさんの人に見てもらいたい」という気持ちがあるはずだし、「リンクしてもらう」のは嬉しいのではないでしょうか。もちろん僕も基本的には嬉しいです。というか、「新規参入」の話でも書いたように、現代の個人サイト事情では、誰かにリンクしてもらわないかぎり、多くの人の眼に触れるのは不可能なわけですし。
 運営サイドからすれば、いちいち「リンク報告」が来て、「いいですよ」と返信するのも大変なんじゃないかな、と思うわけです。リンクするほうも、されるほうも。そんなやりとりのあいだに「旬」を過ぎてしまうわけだってあるのだし。そもそも、「そんな面倒なやりとりをしなくてはならないようなサイトなら、取り上げない」という方向に行く可能性も高いですよね。
 まあ、ちょっと脱線しましたが、「無断リンク禁止」なんていうのは、もう言い尽くされているように、「双方向性で、誰でも利用可能なメディア」であるインターネットの本質とは対立してしまう概念です。パスワードがかかっていたり、有料だったりするコンテンツは別としても。
 ただ、僕がこの「無断リンク禁止」に関して自分の経験上思うことは、本当にイヤなのは、「無断リンクされること」ではなくて、「自分(の一部であるサイト)が、赤の他人になぶりものにされること」なのだと思うのですよ。いやほんと、言っちゃ悪いが、他のサイトを「叩く」人の大部分は、自分勝手な解釈や誤読を平然とやって、それを世界にばら撒いていたりするわけです。そして始末が悪いことには、そういう「悪意の紹介者」のほうが、元のサイトよりも、はるかに声が大きかったり、アクセス数が多かったりするのです。そういうところにいちいち乗り込んでいくのは物理的には不可能だから、結局は「無断リンク禁止!」によって、悪意の拡散を予防したいと思うのは、わからなくはないんだけど、実際問題として「無断リンク禁止!」そのものには、何の「正しさ」もないので、かえって燃料投下、という事態に陥ってしまいます。
 
 僕は思うのですよ。どうして「無断リンク禁止!」とか言ってしまうのか?と。
 そんなの「お前の解釈は幼稚園児レベルだ!」とか「そんな誹謗中傷をするのは、人間として最低だ!」とハッキリと言うべきなのに。
 というか、「無断リンク」そのものには、善悪はないと思うのですが、「他人を公の場で誹謗中傷すること」っていうのは、社会通念上、「人間としてやるべきではないこと」ですよね。だから、「無断リンクをして、他人を誹謗中傷する」というのは、「無断リンク」はどうでもよくて、「他人を誹謗中傷する」ことが問題なわけですよ。実際、リンク先で褒められて「無断リンクするな!」と憤っている人は、寡聞にして見たことがありません。
 いやまあ、される側としては「その解釈は違うんだけどなあ…」と嘆息することって、けっこうあるんですけどね。でも、大部分の人は、相手に悪意がなければ、別に「無断リンクするな!」なんて怒ったりはしないと思います。もっとも、あきらかに「煽り」「叩き」ではなくて、リンクしている側からすれば、正当な「論評」「議論」であっても、被リンク側からは、「誹謗中傷」にしか思えない、という場合も多くて、それはなかなか難しいところだと思うですが。
 ただね、読んでいる人の大部分は「わかっている」のですよ本当は。「悪意のリンク」しかできない人は、自分自身では「勝っている」つもりでも、「ああ、言いがかりばっかりで、中身のないつまんないヤツだなあ」と周りはみんなあきれ返っているものだから。現実社会でも、「悪口ばっかり言っているヤツ」に対する世間の評価って、そんなものです。
 「ネットで誹謗中傷をする」という人は、第三者から、「ネットで誹謗中傷をするような人間だと思われる」という覚悟をしていなければならないのです。自分が常に、一方的な加害者だというのは、単なる思い込みでしかありません。

 それにしても、「他人を誹謗中傷することの是非」よりも「無断リンクの是非」を問題にしてしまうというのは、やっぱりちょっとおかしいと思いますよ僕は。


付記:誤解している人もけっこういるみたいですが、「リンク」っていうのは、それだけでひとつの「コミュニケーション」ですから。たとえば、こちらのサイトは、僕が書いたものをよく取り上げてくださっているのですが、僕は直接お礼のメールとかしたことはありません。でも、やっぱり心の中では、「いつもキチンと読んでくれて、取り上げてくれてありがとう」と感謝しているのです。リンクするっていうのは、「興味を持ってくれている」とか、少なくとも「読んでくれている」ということなのだと思うし、そこには、文字通りの「繋がり」があるのです。「どんな人とつきあっているのかをみれば、その人がわかる」って言うじゃないですか。
たぶん、「リンク」って、そんなに簡単なものじゃないんだよ。

アクセスカウンター