琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

毎日更新することによって、見えてくるものは?

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 僕の場合には、厳密には「ほとんど毎日」のレベルなのですが、正直なところ、3年くらいほとんど毎日更新していて見えてきたものというのは、「俺って無趣味だなあ」ということと、「俺ってネット中毒だなあ」ということくらいなのです。「続けることの意味」とかいうけど、僕はこうやって書いているのって、すごく楽しいんですよね実際。なんというか、1日の中で、数少ない自分を出せる時間とでも言えばいいのか。毎日更新は辛いとか言うけど、辛かったらわざわざこんなことしませんしね。更新しないほうが辛い。別にもともと粘り強い性格でもないし、スポーツジム通いも資格をとるための勉強もみんな三日坊主になってしまっているのだから、これがこんなに続いているのは、やっぱり、「楽しいから」なのだと思います。テレビゲームよりも更新優先なんて、ある意味病んでる。
 でも、僕の中には、そろそろ止めたほうがいいんじゃないか、という気持ちが常にあって、それはなんというか、自分自身が持っている時間というのは、所詮有限であるということを考えたときに、あらためてそう思うのですよ。楽しいから、好きだからでやるにしては、これはあまりにも「時間食い虫」なのではないか、と。それこそ、これだけのものを書く間に勉強していれば、有益な資格を取ったり、評価の高い雑誌に載るような論文を書けたり、あるいは、「書く」ということに絞れば、文学賞とかに応募するような作品のひとつでも書けたかもしれません。もちろんそれで賞が取れるなんて甘い世界ではありませんが、少なくともこうして毎日グダグダと書いているよりは、「有益」なんじゃないかとは思うわけです。
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20040619#p3
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20050927#p2
↑に以前書いたように、サイトの更新って、僕にとってはある種の「趣味」になってしまっているのです。最近は「習慣」になっているとでも言うべきでしょうか。
だから、「更新の苦しみ」なんていうのは、あんまり無いです。書きたいこと、書けることはたくさんある(読む人にとって面白いかどうかはさておき)。あとは時間があるかないか、だけ。そういえば、「書けるけど人には見せられないこと」っていうのも、けっこうたくさんあるなあ。そうは見えないかもしれないけど、僕は僕で、このサイトでの自分のイメージみたいなものを、自分なりにコントロールしているつもりなのです。
 毎日日記を書いていて思うのは、「日記というのは、ある種の精神的なバランスをとるのに、すごく役に立つのではないか」ということです。僕はけっこうイヤなことがあったら、イヤだったと書きますし、楽しいことがあったら楽しかったと書きます。そして、そういうふうに書くことによって、現実で表出できなくて心に溜まっていく澱のようなものが、中和されていくような気がするのです。というか、毎日書いていると、「日記で感情を中和すること」すら織り込みずみの日常を送るようになってくるのです。多少イヤなことがあっても、「これは日記に書けるな」と言って自分を慰めるような人生。で、書いてスッキリしたような気分になる、と。それで現実が変わるわけではありませんが、それでも「現実のとらえ方」は変わります。
 リアルの僕というのは、自分で言うのもなんですが、感情表現が比較的乏しい(とか言いながら、『ネバーランド』を観て号泣していて彼女にバカにされたりするのですけど)、フィクション重視の生活を送っています。そしてネットに文章を書くことは、僕にとっての密かな安全弁なのです。常に後ろ向きで怠惰な僕が、目の前で人が亡くなっていくような仕事を10年もやってこられたのは、ひとえにこの「もうひとりの自分のおかげ」なのかもしれません。ほんと、「仕事辞めました」なんて日記に書くのは恥ずかしいから、自分に鞭打って働いている、なんてバカバカしいのだけど、それも僕にとってのひとつの現実で。考えようによっては、人目を気にするあまり、自分を追い込んでしまっているだけなのかもしれませんけどね。というか、たぶんそうなんだけどさ。
 しかしながら、そういう点では、むしろ、面白いネタを書くタイプの人のほうが、「日記書き」としては煮詰まりやすいのではないかと思うんですよね。漫画家でも、ストーリーマンガよりもギャグマンガを描く人のほうが、消長が激しいと言われていますし。常に「面白いこと」を書こうとするほうが、「マジメに自分のことを書く」よりも、緩急をつけたり、気分によって方向性を変えたりできないだけ、キツイのではないでしょうか。

 あと、とりあえず現実に言えることは、「読む側は、書く側が毎日更新だろうがなんだろうが、あんまり気にしてはいない」ということです。去年の夏休みにオーストラリアに旅行に行ったとき、予告なしで休んでみたのですが、「どうしたんですか?」なんていう心配のメールなんて一通も来なかったしなあ(←僻んでます)。サイトのアクセス激減!なんてことも危惧していましたが、1週間放置プレイでも、2割減くらいのもので、逆に拍子抜けしてしまいました。周りからみれば、「そんなもの」なのです。僕だって、巡回先のサイトが更新されていなくても、他の巡回先に行くだけです。しかし、そう考えてみれば、常に声を挙げていなければすぐに忘れられてしまうサイト運営というのは、サメと同じで、「泳ぐのをやめると死んでしまうもの」なのかもしれません。

 でも、最近思うんですよね。ヘタに毎日更新するよりも、間隔が開いても、厳選したネタだけを載せていったほうが良いのではないかと。ほんと、ヒット記事で「おっ!」と思って前の日をみたら長々と競馬予想が書かれていて、「やっぱりこのサイトはダメだ…」ということでブックマークチャンスを逃しているのではないかと考えてみたりもするわけです。
 その一方で、長く続けていてありがたいことは、僕と相性が合わない人々がどんどん来なくなってくる、ということのような気もします。メールとか掲示板の書き込みとかは少なくなってきても、僕の運営快適度は確実に上がってきているので。
 とか言いながら、サイトやってていちばんうれしいのは、やっぱり「更新楽しみにしてます」だったりするのですよね、やれやれ。

 それにしても、相変わらず脱線していて、しかも長いですね、反省。

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