琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

おとなの小論文教室。

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ああ、熱い本だなあ、というのが僕の印象。
「表現すること」についての著者の真摯な想いが伝わってきますし、内容的にも、「才能」に関して書かれたところなんか、あまりの的確さに唸ってしまいました。
ただ、その一方で、この本のタイトルから「文章の書き方講座」的なものをイメージする人にとっては、「何だこれは?」という内容の本であることも事実なんですよね。これは、「書きたいことと、書きたい情熱がある人」を後押しする本であって、「書きたいこともないし、書くのは大嫌いだけど、文章が上手くなりたいなあ」というくらいの意識で手にとった人にとっては、期待はずれなのではないかと思われます。途中からは、「文章の書き方」というよりは、「人生相談」みたいになってるし。

この本を読んでいて、やっぱり「何かを書きたいという情熱」というのは、他人に教えることなんてできないのではないかなあ、と思いました。そして、「書きたい」という気持ちって、全然カッコいいものじゃなくて、「どうしてこれじゃ伝わらないんだ!」って泣き叫びながら、壁に向かって延々とボールを投げつけているようなものなのかもしれません。

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