琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

「著書のインターネット公開は暴挙か?」

http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/ARG/compass-033.html

 確かに、「出版社にも売る気はないけれど、飼い殺しにしておく」というのは、書いた人にとっては忸怩たるものでしょうね。しかし、出版社としても、こういう流れを放置しておけないのも事実だろうし…
 ところで、これを読んで僕は感じたのですが、ネット上で文章を書いている人のなかには、「プロの作家になる」ことや「自分の本を出す」というのを「ステップアップ」だと捉えている人が多いみたいだけど、プロ作家の側からは、近い将来こういうふうに「絶版作品のWBE上での無料公開」というような動きが加速してくる可能性が高いのではないでしょうか。
 それこそ、「せっかく書いたのに誰にも読んでもらえないくらいなら、自分の懐にお金が入らなくてもいいから、たくさんの人の読んでもらいたい」と考える人は、けっして少なくないはずです。旧作を無料公開することによって、新作のプロモーションをやる、という方法だってありそうだし。
 実際、ごく一部の人気作家以外は、「印税生活」なんて夢のまた夢。定価1000円の本が1万部売れて、ようやく印税収入は100万円にもかかわらず、今、その「1万部」売るということは、並大抵のことではないし、そんな本が1年に何冊もコンスタントに書けるわけもなく。
 「出版」や「プロ作家」への憧れっていうのは僕にもあるのですが、現実問題としては、「雀の涙ほどの印税」よりは、こうやって好きなことを書いて、よりたくさんの人に無料で公開するほうが、僕にとっては、はるかにメリットが大きいような気がします。時間的なものとか、ライフスタイルだとかの理由で、本格的な「文筆活動」をする気がない人からでも「発信」できるネットって、出版物よりも凄いところがたくさんあるのですよね。

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