琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

「子育て」に向いている場所

http://nouilles.s25.xrea.com/a-news2.cgi?date=2006.06.07

↑の文章を読んで、「子育てに向いた場所」って、どういう場所なんだろうなあ?と僕も疑問になりました。
僕自身は、地方都市と山の近くで周りが田んぼばっかりの田舎での「子育てられ経験」しかないわけですが、もともと外で遊ぶことを好まない子供だったこともあり、世間の親がよく言うところの「自然のなかでのびのびと育てたい」的な価値観は、あんまりしっくりこないのですよね。
「田舎はのどかだ」って言うけれども、田舎っていうのは、もともとそこに住んでいる地元の人にとっては、確かに平和でのんびりしているのかもしれませんが、転校生として行くと、その「閉鎖性」とかにうんざりさせられたりもするのですよ実際。いくら大自然があったって、周りに馴染めなれば、そんなものは単なる「風景」でしかないわけで。
もちろん、都会には都会の「閉鎖性」とか「無関心」というものもあるんですが、どちらかというと「ヨソモノ慣れ」している都会のほうが転校生的には馴染みやすかったような記憶があります。
「自然の中がいい」なんていうのは、親として、自分としての価値観でしかないわけだし、子供にとっては、田舎は田舎なりのストレスがあるんですよ。僕が子供の頃には「自然のよさ」なんていまひとつ実感できなかったし、都会に住んでいれば都会に、田舎なら田舎に適応して生きていただけで、別に「どっちが優れている」というようなものではないと思うのです。むしろ、そういう親の思い込みで転校させられることそのものほうが、よっぽどストレスでした。
僕が「子供のために自然のあるところで」という親に対して感じる違和感の正体というのは、結局「親のほうがそういう場所に行きたいだけなんだろ?」という感覚なのです。
まあ、人生経験的には、「都会も田舎も経験しておく」というのが、いちばん良いのでしょうけど、「地元」を持たない人間っていうのは、けっこう寂しいときもあるんだよなあ。

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