- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2006/08/04
- メディア: DVD
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「中谷美紀観賞キャンペーン」の一環として観賞。
僕は子供の頃、「プロレススーパースター列伝」とか「週刊プロレス」とかを読んでいたブロレス少年だったので、ここで描かれているエピソードの史実の部分は、だいたい知っていました。だから、内容そのものにはとくに目新しさはなかったです。観ていられないほどつまらなくもなかったのですけど。
史実と異なる部分については、↓のカクトウログ('06/3/11)を御参照ください。
http://kakutolog.cocolog-nifty.com/kakuto/2006/03/post_0db8.html
結局この映画で描きたかったことって、僕はよくわからなかったんですよね。「成功者の孤独と変容」なのか「民族差別に対する怒り」なのか「夢を持って生きた人間の挫折」なのか?
もちろん、明確なテーマがわかる作品でなければ認められないわけではないのですが、「力道山の人生をザッと流しただけ」という印象が強かったのは事実です。2時間半もある長尺のわりには、大作感に乏しいというか。
むしろ、もっと史実に忠実なほうが、面白い作品になったのではないかという気もします。
参考:力道山(Wikipedia):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%9B%E9%81%93%E5%B1%B1
ところで、この作品には、けっこう現役プロレスラーたちが出演していて、武藤敬司さんとか、船木誠勝さんも出演されています。故・橋本真也さんが闘っているシーンは、作品とは別の意味で感慨深かったです。逆に「知っている人」だけになんだか「演じている」ように見えなかったのも事実ですが。しかし、当時はなかったラリアートがいきなり出てきたりするのは、正直プロレスファン的には「時代考証をしっかりしろよ!」と興醒めでした。スタン・ハンセンが観たら怒るよ。
ちなみに中谷美紀さんは、「エルメスと同じ演技」にしか見えなくて、たぶん、御本人も「いい仕事じゃなかったな…」と思っていらっしゃるのではないでしょうか。
参考:「電車男」のエルメス役についての中谷さんの率直な感想
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20060607#p1
あと、力道山役のソル・ギョングさんは、すごく練習されたのでしょう、かなり流暢な日本語を喋っておられるのですが、それでもセリフを聞き取りづらいところがあって、僕にはちょっと違和感がありました。まあ、朝鮮半島からやってきたという力道山の出自を考えれば、リアルといえばリアルだったのかもしれませんが……