琥珀色の戯言

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村上春樹は「ノーベル文学賞」を受賞できるのか?(Yahoo!ニュース−投票)

http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/quiz/quizresults.php?poll_id=39&wv=1&typeFlag=1

9月28日の17時の時点で、「受賞できる」が48%、「受賞できない」が52%です。
しかし、この投票のコメント欄が酷い!

現実的に考えて無理だろ。

無理でしょう。世の中そんなに甘くはない。日本人の感性で受けたとしても、それが通用するとは思えない。確かに彼の作品は素晴らしいけれど。

村上春樹でなくても、ノーベル文学賞に値する作家は他にもいるでしょうに・・・この人の、ともすれば偏りがちな作品傾向では、ちょっと無理でしょう。

選考する人は、日本語の作品を読んだのでしょうか? たぶん、翻訳だよね。それって、翻訳者の功労だろう?

以前テレビで出てましたが字が超へたくそ(小学生並み)なのでがっかりしました字がへたくそな方のノーベル賞はちょっと・・・です

まったく論外だと思う。文学的であることと、小器用であることは別。大衆文学にノーベル賞なんか。

村上氏の作品はとても面白くて大好きだけど、ノーベル賞は…。海外で高く評価されるのは,外国人が描く日本のイメージとの村上氏の作品とのギャップが大きいからだと思うのですが…。

うーん、もちろんこんなコメントばっかりじゃないんですけど、村上春樹の作品に対する海外での評価も「ノーベル文学賞」のこともよく知らないのに自分の思い込みだけでコメントしている人が、なんと多いことか!
ちなみに、「ノーベル文学賞」というのは、
http://www.kufs.ac.jp/toshokan/worldlit/nobelprize.html
↑の受賞者リストを見ていてだければわかると思うのですが、少なくともその歴史の大部分においては、「大衆文学にノーベル賞なんてありえない」というわけではないのです。そりゃあ、リリー・フランキーさんが『東京タワー』で受賞したら驚きますが、ヘミングウェイスタインベックガルシア・マルケスのように「大衆に支持された大流行作家」も受賞しています。もちろん、彼らは「売れた」だけではなく「新しい文学のスタイルの創造に貢献した作家たち」なのですけど。そして、作品の傾向に全く「偏り」が無い作家なんて存在しないのです。
こうしてみると、ネット上での世論調査というのは、あまりアテにはなりそうもありません。もっとも、この「村上春樹ノーベル賞を取れるか?」という質問そのものが、「よけいなお世話」でしかないのかもしれませんが。

ちなみに、僕は「近い将来に必ず取る」と思っています。今年かどうかはさておき。

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