琥珀色の戯言

【読書感想】【映画感想】のブログです。2016年8月より、『はてなブログ』に移行しました。

そこまでしてブログを更新せねばならぬ理由

「嫌いなブログの利用法」(http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20060929#p)というエントリのブックマークコメントのなかに、

そこまでしてブログを更新せねばならぬ理由が分かりませぬ。

というのがあったのですけど、基本的には僕もその意見に賛成です。わざわざ他人の悪口や揚げ足取りをやってまで、「ブログを更新しなければならない理由」なんてないですよね。ただ、人というのは自分のやっていることのすべてに理由を見出しているわけではないのも事実だし、その人の置かれている状況によって「理由」は違っていることもあるのです。
僕は仕事でいろんな人と接するのですけれども、やっぱり、「そんな歳なのに畑仕事をしなくてもいいんじゃないの?」とか「38度の熱があるのにわざわざ会社に働きに行く必要があるの?」なんて言いたくなるときってあるんですよね。
いや、率直に言うと、彼らには「必要」なんてないのかもしれないな、と思います。おばあちゃんが畑仕事をやらなくなれば、息子たちは畑を売り払ってまうでしょうし、熱で休んだ人間の替わりは、誰かがやってくれる、あるいはやらされるはずです。もちろん、それは「気まずいこと」だろうし、あまり頻度が高いとクビになってしまう可能性も十分あるんですが。

 ただひとつ言えることは、人っていうのは「自分が他者にとって必要だと信じたがる生き物」だということなんですよね。そして、常にそのために、ムリをして働いて「自分が役に立つ人間である」ということを証明しようとするのです。実際は、「この人でなければできない仕事」をやっている人なんて、ほんとうに、ごくごく一握りなんですけどね。
 僕はインターネットでさまざまな個人サイトやブログを見はじめて、もう6年くらいになります。そして、ひとつわかったことは、「サイト・ブログは更新されていないと死んでしまう」ということでした。6年間、僕は数々のサイトを「お気に入り」に入れてきましたが、しばらく更新されていないサイトというのは、やっぱり「忘れて」いくのですよね。それが、どんなに素晴らしいサイトであったとしても。そして、その感覚は「自分のサイト・ブログにも反映され、「更新しないとどんどん忘れられてしまうのではないか?」という不安を増幅させます。

侍魂」(http://www6.plala.or.jp/private-hp/samuraidamasii/)という、一世を風靡した超人気テキストサイトが現存しています。でも、実際に今の「侍魂」のトップに書かれている話題は「トリノオリンピックの女子カーリングの話題」だったりするわけです。それでも、「侍魂」を3秒くらい待ってリロードすると、カウンターは10くらい回っています。
 全盛期に比べたら、はるかにアクセスは少なくなっているはずなんですけどね。
 まあ、このくらいの規模になれば、僕も枕を高くして「更新しない日々」を謳歌できると思われます。でも、実際の僕のサイトは、「1日更新を休めば、来てくれる人は激減するのではないか?」と思われるくらいの規模ですし、3日休めば、それこそ「激減」してしまいます。ただし、先日旅行に出かけているあいだ、4日間ほど全然更新しなかったのですが、結果的には、管理人が不安視しているほどは、みんな移り気ではない、ということなのでしょう。
 僕の今までの記憶では「そこまでして更新しなくていいんじゃない?」という態度でいられるのは、「更新しなくても多くの人が来てくれるブログ」(自称・他称含む)が多かったような気がします。
「どんなつまらない内容でも、とりあえず更新しなくては忘れられてしまう……」という規模のブログであれば、やはり、生き延びるためには、あがいてみないとどうしようもない場合もあるのです。
「そんなに仕事がイヤなら、辞めればいいんじゃない?」
「そんなに生きていくのが辛いなら、死ねばいいんじゃない?」
みんなけっこう簡単にそう言うけどさ、現実では、そう簡単に仕事をやめることなんてできないし、そんなに未練なく死ねるものでもありません。たとえ「自分の代わりなんて、いくらでもいるのだ」と理解しているつもりでも、実際にそれを認めるのはとても辛いことです。それでも、「死にたいと思う瞬間」はあっても、実行に移す人は、それを思う人よりははるかに少数なのです。

 「更新しないために、理由が必要な人」というのも、間違いなく存在しています。むしろ、更新しないと落ち着かない。それは「依存」だろうと言う人もいらっしゃるでしょうが、何者にも依存せずに生きていけるという人なんて、ほとんどいないでしょう。実際は、更新しすぎたためにエントリ全体の平均的な質が低下して飽きられてしまう場合も、けっして少なくないとは思うのですが。
 明確な「更新しなくてはならない理由」なんて、少なくとも個人レベルのブログやサイトには存在しないんですよ、きっと。そして、その「理由」を探すために、みんな書き続けているのかもしれません。

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