琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

僕が10代の頃にハマっていたものたち

「10代にはまっていたものを20代になって全否定するようになること」(by ARTIFACT@ハテナ系
http://d.hatena.ne.jp/kanose/20061023/teen
↑を読みながら、「僕が10代の頃にハマっていたものに対する現在の僕のスタンス」(いやもう僕は30代なんですけど)を考えてみました。

(1)テレビゲーム 10代の頃は「三國志」とか「ドラゴンクエストシリーズ」とかで何度も徹夜しましたが、今は当時に比べたら熱意が圧倒的に低下しており、買うだけ買って未開封、なんていうゲームがけっこうあって自分でも悲しくなります。なんというか、昔は全然そんなことなかったのだけれど、プレステで言えば、電源を入れてからオープニング画面が出るまでのロード時間ですでにやる気が失せてしまうような、そんな感じ。それでも、僕ほどゲームを買っている30代というのは、そんなにいないとは思っているのだけれども。

(2)西村京太郎
 10代にはトラベルミステリーシリーズを延々と読んでいたのですが、今は西村さんの本というだけで「もういいや」という感じです。でも、西村京太郎さんの作品ってけっしてトラベルミステリーだけじゃないし、「名探偵シリーズ」とかは今読んでも十分面白いと思います。思うんだけど、もう手が出ない。

(3)筒井康隆
 相変わらず僕にとっては神様みたいな作家なのですけど、最近の新刊は読んでないんですよね。別に苦手になったわけじゃないんだけど、僕の「読書力」そのものが低下しているだけなのだろうか。

(4)田中芳樹
 「銀河英雄伝説」にはハマりまくったのですが、とにかくまともに作品が完結しないことと、社会が「ローエングラム化」してしまっているためか、今読んだら「ヤン提督は平和ボケ!」とか白けてしまいそうで、ファンとしてはもう「いい思い出にしておこう」という気分になりつつあるのです。

 id:kanoseさんは小林よしのりさんを例として挙げておられます。僕は小林さんの大部分の著作は好きなのですが、

「日本は東京裁判を受諾した」のではなく「日本が受諾したのは裁判ではなく諸判決である」

 というような言説には、やっぱり、「違和感」を消すことができません。いや、僕が連合国側の人間だったら、「そんな屁理屈こねるな!」と思うに決まっているもの。

 人が昔ハマっていたものを否定するようになる理由って、
(1)ハマっていた対象そのものの変化
(2)受け手である自分自身の変化
(3)自分と対象をとりまく環境の変化
の3つが主なものだと思うのです。
 そして、10代から20代においては、(3)がいちばん大きいのではないか、と僕は考えているのです。ヤン提督が嫌いになるわけじゃなくて、ヤン提督に憧れてしまう無能な自分がイヤになってしまうんですよね、結局のところ。
「自分が世界の主役ではないのだ」と知ってしまった人間には、もう、主役用の台本は必要ないわけだしね。

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