琥珀色の戯言

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「保留」したがる男たち

http://www.sanspo.com/sokuho/1226sokuho070.html

 西武の赤田は26日、3度目の契約更改交渉で、これまでと同額の2100万円増の年俸6000万円の提示を保留し、越年が決まった。
 今回の保留は、交渉中に黒岩球団代表の携帯電話が鳴ったことが要因になった様子。赤田は「なぜマナーモードにできないのか」と抗議し、途中で退席したという。黒岩代表は謝罪したが、赤田は「本当は判を押したかったが…。寂しくなった」と話した。(金額は推定)

どこの総会屋ですかこの赤田って人。
そりゃあ「プロ野球選手は個人事業主」って言うけどさ、それならなおさら自分の企業イメージも大事にしたほうがいいような気もするんですけど。黒岩さんって赤田選手よりかなり年上だし、このくらいのことで怒って退席するような「キレる大人」は、かえってみっともないだけ。金額が気に入らないのはわかるけど、それなら揚げ足取ったりしないで「今年の自分の成績でこの提示額では納得できません」って、堂々と主張すればいいことなのに。
今年はとくにこういうプロ野球選手が多くて、正直唖然としています。

阪神タイガース、関本選手の場合

 2時間にも及ぶ長い交渉を終え、報道陣の前に姿を見せた関本の様子は明らかにおかしかった。目にいっぱいの涙を浮かべ、鼻も真っ赤。テレビカメラの前でもショックは隠し切れない。照明のライトが消えると流れる涙を隠すように手で目頭を抑えた。
「1年間、こっちは命がけでやってきたんで…。年に1回しかない交渉の中であくびをされて。それがすごく情けなくて。金額というか、そっちのことばかりが頭をよぎって。頭が真っ白ですいません…」

 ところが、

 阪神の関本が26日、代理人同席で2度目の契約更改交渉を行い、2000万円増の5000万円でサインした。
 前回の会見では涙を浮かべる場面もあったが、1000万円の上積みを得た。「球団から後半頑張ったと言われ、心の中がすっきりした」と笑顔を見せた。(金額は推定)

 年俸上積みを勝ち取ると、笑顔で「陥落」。

さらにこんな人も。

 成績不振の責任を問われ、下交渉で今季2億円から半減前後の仮提示を受けているオリックス中村紀洋内野手(33)が25日、代理人の茂木立(もぎたて)仁弁護士を通じて球団に対し、「客寄せ貢献料」としての減俸減免を新たに要求した。
 3回目の交渉だったこの日は、前回に続いて茂木立弁護士のみ出席。「有名選手であることは間違いない。球団が前面に押し出すなら、評価すべきだ。お金をもらって見に来てもらっているんだから、評価されてもおかしくない」と評価再考を促した。

 いや確かに給料下がるのがイヤなのはわかるけど、この人たちの主張って、それ以上に「人間的評価を下げている」としか思えないのですが。球団の交渉担当の人だってターミネーターじゃないんだから、連日年俸の査定をして、何時間もかけてひとりひとりの選手と話をしていたら、あくびのひとつだって出るだろうし(というか、「緊張しすぎているとあくびが出る」という話もあるのです)、携帯をマナーモードにし忘れることだってあるんじゃないの?そこまで球団側を目の仇にするような「交渉術」って、長い目でみれば、絶対にマイナスにしかならないと思います。担当者イジメにしか見えないし。相手だって人間なんだから、逆に要らなくなったらアッサリ切られても文句言えないよ。
 あの「敏腕代理人」とかいうスコット・ボラスとかいう商売人も感じ悪かったけど(自信あるんなら、出来高でも、活躍したら来年大幅にアップする契約内容でもいいのに。最初からカート・シリングと同レベルの評価をしろなんてありえない!)、ポスティング制度の影響もあってか、日本の野球界も、どんどん「銭ゲバ化」が進んでいく一方のようです。なんかもう、こんな「器の小さい人たち」がやっている試合を観るの、うんざりしてきた……

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