琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン ☆☆☆☆

1963年、16歳のフランク・アバグネイルJr. は、両親の離婚を機に家出。航空会社からパイロット情報を入手し、まんまとなりすましたうえに偽装小切手も使いこなす詐欺師になる。16歳から21歳までの間に400 万ドルを稼いだ十代の詐欺師の実話をスティーブン・スピルバーグが映画化。

 最近邦画ばかり観ているような気がしたので、なんだかベタベタなハリウッド映画が恋しくなって観賞。それにしても、スピルバーグ監督でレオナルド・ディカプリオトム・ハンクスが共演、音楽がジョン・ウイリアムズっていうんですから、これほど「ヒットしそうな映画」っていうのもなかなかないですよね。なんで劇場公開時に観てなかったんだろう。

 結論からいうと、この映画、なかなか面白かったです。「こんなのありえねえ!」というシーンが満載なんだけれども、僕たちはこの映画が「実話に基づいたもの」だということを知っています。「事実は小説より奇なり」っていうけど、この話、フィクションだったら「もうちょっとリアルにしろよ!」って毒づいてしまいそうなくらいです。
 たぐいまれなる「書類偽造の才能」を持った若者と、彼を追いかける刑事。ディカプリオはどうみても10代に思えないのは難点ですが、人間ってけっこう「肩書」とか「証明書」があれば、疑われないものだよなあ、とか、あらためて考えてしまう話ではあります。どんなにすごい能力があっても、「それを何に使うか?」「周りの人がどうサポートしてくれるか?」によって、人生は正反対のものになりえるんですよね。コミカルな部分もあれば、苦味が伝わってくる部分もあって、後味も悪くない。逆に「うまくまとまりすぎていて、インパクトに欠ける映画」なのかもしれませんが、こういう「娯楽映画」に癒される人って、けっこう多いのではないでしょうか。『ゆれる』や『それでもボクはやってない』や『バベル』のような「重い映画」ばかりじゃ疲れます。
 それにしても、「フランク・アバグネイルJr.が司法試験に受かった裏ワザ」には、ほんとに驚いた!

 あと、この映画、オープニングがちょっと凝っててカッコいいです。ああいうのって、邦画にはないセンスだと思います。単純に、お金の問題なのかもしれないけれども。

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