琥珀色の戯言

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『脳トレ』系ソフトの現在


“二匹目のどじょう”は何匹いた?『脳トレ』系ソフトの現実

 「ニンテンドーDSで脳を鍛えたり、知識を得る」というのが、『脳トレ』以来一般化するのかと思いきや、現実はそんなに甘くないみたいです。肝心の任天堂自身が、『脳トレ』の新作を1年以上も出していないのが不思議ではあるんですけど。新作を出すより、今の『脳トレ』を売っていくほうが得策だと判断したのか、それとも、もう『脳トレ』は売れないと判断しているのか……
 そんなに開発費がかかりそうなソフトではないですし、「稼げるうちに稼いでおく」というような発想になってもおかしくないと僕は思っていたのですが……
 僕自身が持っている『脳トレ』系ソフトは、『脳トレ』『もっと脳トレ』『えいご漬け』『大人の常識力トレーニング』の4本なのですが、正直、どれもそんなに長続きしませんでした。『えいご漬け』なんて、ちゃんとやればけっこう英語力アップしそうな気がするんですけどねえ。
 しかし、こういう『脳トレ』系があっさりピークを過ぎてしまったのには、ニンテンドーDSの構造的な問題があるのかもしれません。いや、「問題」じゃないのかもしれないけど、「一度に1本のソフトしか挿しておけない」っていうのは、こういう『脳トレ』系にとってはけっこう不利なのではないかなあ、と。パソコンみたいに、インストールしておいて、ときどき思い出したように起動できれば「やってみようかな」という気分にもなるのでしょうが、一度『逆転裁判4』とかにスロットが占拠されてしまうと、なかなか『脳トレ』の出番はなくなってしまいます。カートリッジを入れ替える手間っていうのは、実際に使っている人間にとっては、けっこうめんどうなものなんですよね。そして、いくつか持ち歩くにしても、あの小さなカートリッジはすぐどこかに行ってしまいそうだし、強度も不安です。
 まあ、最大の理由は、「人間は、いくら役に立つとしても、面白くないことはやりたがらない」ってことなんでしょうけどね。
 しかし、この流れをみていると、「これからもっと『脳トレ』市場が拡大するはず!」と業界は期待していたときには、もうそのピークは過ぎてしまっていたということで、ニンテンドーDSというハードそのものも、実はもうピークを過ぎてしまっているのかもしれないな、という気がします。そもそも『ドラゴンクエスト』のナンバリングタイトルって、ファミコン版以外は出たのってハードの衰退期に入ってからだものなあ。

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