琥珀色の戯言

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このマンガがすごい!2008 ☆☆☆


このマンガがすごい!2008

このマンガがすごい!2008

内容紹介
年間マンガガイドの決定版! 今年度は強力合本版として、昨年の「オトコ版」「オンナ版」が一冊にまとまりました。目玉企画にオトコ編、オンナ編それぞれの今年もっとも面白かったマンガランキングを掲載。また、1位インタビューはもちろん、大物マンガ家インタビューやジャンル別イチオシマンガガイド、長寿マンガ大賞などの企画も充実。今年の腐女子ブームがわかる「腐女子入門」もついてマンガ好きにはたまらない一冊です。

今年度版は、「オトコ版」「オンナ版」の2冊ではなくて、1冊に両方が収録されており、それだけでもかなり便利になったな、という気がします。僕みたいな「オンナ版」は買うの恥ずかしいしなあ……という男にも「女性向けマンガの今」がわかるという意味でも。
福本伸行先生の貴重なインタビューも掲載されていますし、そのなかで、福本先生が週刊少年ジャンプで前作『無頼伝 涯』の人気が出なかった理由を自分で分析されているところなど、非常に面白いなあ、と思いました(ところで、『カイジ』に女性ファンが増えてきているというのは本当なの?)。
正直、このシリーズに関しては、「マンガマニアたちの『隠れた名作』探し競争」という印象が強くて、「普通の人が普通に楽しめるマンガ」が「すでに人気作品である」という理由で置き去りにされているようにも思えて、マイナーすぎてもメジャーすぎでも上位にランキングされないところがあるのですけど(そういう意味では、昨年2位の『DEATH NOTE』は本当にすごかった)、少なくとも「面白そうな作品を探し出すのに役立つ本」であるのはまちがいないと思います。
毎年「オンナ版」のほうは割と素直なランキングのように感じられるんですけどね。

そうそう、あと驚いたのは、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が、連載スタート以来の30年間、一度の休載もない(!)という話。某『ユリイカ』での荒木比呂彦先生のインタビューで読んだ、「秋元治先生は、ずっと週休2日をキープしながら連載を続けている」という話も含めて、本当に凄いマンガだなあ、とあらためて思い知らされました。人間業とは思えないパワーと持続力!
実は、両津勘吉が自分で書いているのでは……

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