琥珀色の戯言

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ノーベル文学賞は、フランスの作家ジャン・マリ・ギュスターブ・ル・クレジオ氏


ノーベル文学賞に仏作家ル・クレジオ氏=「人間性の開拓者」と評価(時事ドットコム)

スウェーデン・アカデミーは9日、今年のノーベル文学賞をフランスの作家ジャン・マリ・ギュスターブ・ル・クレジオ氏(68)に授与すると発表した。同アカデミーは授賞理由として、「新しい出発、詩的冒険、官能的なエクスタシーの作家であり、文明社会に潜むあるいはそれを超える人間性の開拓者だ」と評価した。
 賞金は1000万スウェーデンクローナ(約1億4000万円)。授賞式12月10日、ストックホルムで行われる。

村上春樹さんは今年も選ばれず。
まあ、まだ若いし、個々の作品に対する評価というよりは、その作家の世界の文学界への「功労賞」的な位置づけの「ノーベル文学賞」に今年選ばれなかったことに一喜一憂する必要はないとは思うのですけど。

ノーベル賞:文学賞、守秘にコードネーム駆使 選考事務局長が証言

 7日発売のスウェーデンの出版専門誌「スベンスク・ブークハンデル」で、ノーベル文学賞の選考母体のスウェーデン・アカデミーのエングダール事務局長(59)が、選考の知られざる内幕を大胆に語って話題になっている。【佐藤由紀】

(中略)

 ◇「欧州が中心」主張
 同事務局長は先月、AP通信のインタビューで、欧州こそが世界文学の中心で米文学は孤立主義的で内向きだと批判、大西洋を挟む文学論争を巻き起こしたばかりだ。文学賞は9日午後8時(日本時間)に発表される。

↑の記事を今日のお昼に読んで、僕は「ああ、今年はヨーロッパの作家の『順番』なのだろうな、村上さんじゃないみたいだ」と予想してはいたんですけどね。
というか、この人が事務局長の間、村上さんの順番は回ってこないかも。
個々の作品に対する賞ではないだけに、「じゃあ、今年はそろそろフランスの作家にしましょうか……」みたいな「内部調整」が行われているのではないかと。

でも、村上さんはまだまだ「現役」だ、と思いたい一方で、『アフターダーク』の迷走(そして、それ以後長編が発表されていないこと)を考えると、村上春樹は『ねじまき鳥クロニクル』あたりがピークだった、あるいは、大きなスランプに陥っているのではないか(短編の『東京奇譚集』はよかったです、一応)、という気もしてきたので(『ノルウェイの森』映画化、というのも、「迷走」のひとつだと思う)、ここらで一発、気分転換にノーベル文学賞!と、ちょっと期待してもいたんですよね。
それにしても、ノーベル文学賞って、すごい賞金だな……

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)

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