琥珀色の戯言

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トロピック・サンダー/史上最低の作戦 ☆☆☆


『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』公式サイト

監督としても活躍する人気スター、ベン・スティラーが『太陽の帝国』に出演した約20年前にひらめき、長年企画を温め続けてきたサバイバル・コメディー。自己中心的な役者たちがアクション映画の撮影で東南アジアへ赴き、本物の戦争に巻き込まれてしまう。監督のベン共々主演を務めるのは、『スクール・オブ・ロック』のジャック・ブラックと『アイアンマン』のロバート・ダウニー・Jr。爆笑に次ぐ爆笑の展開と、多数の豪華ハリウッドスターによるカメオ出演が話題となっている。

あらすじ: 落ち目のアクション俳優スピードマン(ベン・スティラー)は、戦争大作『トロピック・サンダー』での返り咲きを目指すことに。コメディー役者のジェフ(ジャック・ブラック)や演技派のラザラス(ロバート・ダウニー・Jr)とともに撮影に臨むが、クランクイン5日目で予算オーバーに陥ってしまう。あきらめ切れない監督は東南アジアのジャングルで撮影を強行しようとするが……。(シネマトゥデイ

うーん、これは僕にとってはちょっと微妙な映画だったなあ……
「サバイバル・コメディー」だそうなのですが、けっこうグロテスクな場面が多いです(あの内臓がビローンと出てくるのは『プライベート・ライアン』のパロディだ!ということなのかもしれませんが、僕は正直ドン引きしました)。「笑う」にしては状況が深刻すぎますし、「シリアスな戦争映画」としては不謹慎すぎるという中途半端さのため、どういうリアクションをとっていいのかずっとわからないまま観終わってしまった感じです。
中には「ハリウッド批判」や「演技論」みたいな(なぜ、ショーン・ペンは『アイ・アム・サム』でオスカーを獲れなかったのか、とか)、いかにも「有名俳優が作ったパロディ映画」という感じの「内輪ウケっぽい内容」もあり、それはそれで面白くはあったんですけどね。というか、そちらのほうがみしろ「見どころ」なのかも。
この映画、「ベン・スティラーが『太陽の帝国』に出演した約20年前にひらめいた」ということなのですが、ベン・スティーラーは、『太陽の帝国』という映画か、「ハリウッドの戦争映画のフォーマット」そのものがものすごく嫌だったんでしょうね。
ただなあ、元ネタが「戦争」だと、やっぱり僕は笑えない……
この映画で本当に「爆笑に次ぐ爆笑」なのだとしたら、アメリカ人があまりにも「戦争慣れ」していることに驚かざるをえません。

ところで、例の「超有名スター」の出演なのですが、僕は驚いたのは驚いたんだけど、「仕事選べよ……」というのが率直な感想でした。
最近「落ち目」だと伝えられているだけになおさら。

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