琥珀色の戯言

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嫁のメシがまずい! ☆☆☆


嫁のメシがまずい!

嫁のメシがまずい!

墨汁でイカスミパスタは作れません。
「ラップごとナスを素揚げ」「生牡蠣弁当」「油の中で鰯が内臓破裂」「1/2の長さ(皮付き)大根の煮物」「ひき肉でユッケ」「ウナギでシーフードシチュー」「母乳入りハンバーグ」「トロピカルフルーツ入り牛乳うどん」「食材の亀が風呂場に」「鈴虫の煮物」「玄米を漂白して白米に」etc…
2ch「既婚男性板」で「132皿目」(2009年1月現在)まで続く人気スレッド「嫁のメシがまずい」。料理下手の嫁。意欲が空回りしている嫁。「メシマズ嫁」たちに泣く夫の書き込みから抜粋した、凡夫には考えられない珍料理の記録。
時には生命の危機さえもたらしそうなメシマズ嫁たちの愛情手料理。
まずいだけなら儲け物。生きてることに感謝して、皆で叫ぼう。
「今日も元気だ、メシがまずい!」

内容(「BOOK」データベースより)
バナナ味噌汁、水羊羹弁当、魚の目玉入りオムレツ、ポカ●スエット飯…料理オンチの奥さんたちが繰り出す、驚異の“一工夫”(悪気ゼロ)。味のDVを仕掛けられた夫たちが2ちゃんねるにそっと書き込んだ、絶叫のようなつぶやきを聞け!でもそれでも、ここにあるのは愛。

ネットで話題になっていた『2ちゃんねる・既婚男子板』のスレッド「嫁のメシがまずい」への数々の書きこみのなかから厳選され、1年間『週刊モーニング』に連載されたものの単行本です。
僕は『モーニング』読まないので、これが載っていたのは知りませんでした。

ちなみに、ネット上でも、
「嫁のメシがまずい」まとめ(旧)
↑で、かなり膨大な量のまとめが読めます。

「結婚してまだ半年、嫁のメシがまずいです。
結婚する前は食生活なんて軽くみていたのに、甘かった。
これ乗り越えた人いませんか?」

――この書き込みから、全ては始まりました。

僕の妻は、別に「メシマズ」ではないのですが、結婚生活において、「食生活のギャップ」というのは、お互いにけっこうストレスになることもあるんですよね。
単純な好き嫌いだけではなくて、僕は納豆はあまりかき混ぜすぎないでほしいのに、「糸でくるまれるくらいじゃないと美味しくない!」と言われたり、味噌汁の具は少なめで、汁メインが僕の好みなのですが、「汁ばっかりじゃ味気ないから」と具沢山すぎて汁があまり無い味噌汁を出されたりするだけでも、「うーむ」とか思ってしまうのです。
相手の立場からみると、「あなたの好みに合わせていると、自分が食べたいものが食べられない」ということにもなりますし。

しかしながら、この『嫁のメシがまずい!』を読んでいると、日頃僕が感じているようなことは、本当に「些細なギャップ」なのだということがよくわかります。

(前略)一番のトラウマは魚の目玉入りオムレツ(?)です。
それ以来、卵が食えなくなりました
卵アレルギーということになってます。

さっき、エビの殻つきフライ食べた。ジャリジャリだった。
嫁は、エビの殻はフライにすると溶けると思っていたらしい。
俺の今後は見えた。orz

夕飯にロールキャベツが出た。
お昼頃から煮込んだそうだ。
見た目は普通。しかし臭い。
一口食べる。苦いうえにさらに臭い。
嫁「おいしい? あっ輪ゴムとってね」

味覚そのものに問題がありそうなケース、「常識」「経験」が決定的に欠落しているケース、「健康」を追い求めすぎたばかりに「食べ物」としてはあまりにいびつになってしまうケースなど、「メシマズ」には、さまざまなバリエーションがあるようです。
ただ、少なくともここで紹介されている「メシマズ嫁」たちは、みんな悪気があってこういう料理をつくっているわけじゃなくて、むしろ、自分なりに工夫してみたりとか、家族のために、いままでやったことのない料理にチャレンジしてみたりと、その「気持ち」は伝わってくるんですよね。
本当に冷え切った関係であれば、料理を作ろうとしないはず。

……ではあるのですが、「良心」が伝わってくるだけに、家族としては辛い場合もありそうです。

(前略)焼き魚は内臓が爆発して
魚が口からゲ○吐いてるみたいだし、
鯛の刺身まで「カルパッチョ」とか言って小細工されて出てくる。
外食に誘うと、「家のご飯が一番美味しいもん。
シェフより主婦の味(ハート)」
と言われてしまい、子供と2人涙目に。

ほんと、読んでる僕も涙目です……
こういうケースでは、言えないよね、「お前のメシはまずい!」なんて……

ちなみに、僕がいちばんすごいと思ったのはこれ。

ちょっと皆に緊急質問。
家に帰ったら、風呂に亀が泳いでた。
40cmくらいの大物なんだが。
これを嫁は今夜鍋にするって言うのだが。

この書き込み、「続報」は掲載されていないのですが、いったいどうなったのでしょうか……
亀とコメント主の運命が、ものすごく気になります……

そうそう、既婚男性諸氏は、この本、あまり妻の目の触れるところに置いておかないほうがいいですよ!(体験談)
「どうせ私が作るごはんはマズイもんねっ!」と、かなり気分を害されてしまったのですが、そりゃあ、こんなタイトルの本を夫が読んでたら、自分へのイヤミだと思うよね……

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