琥珀色の戯言

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ザ・ウォーカー ☆☆


ザ・ウォーカー [DVD]

ザ・ウォーカー [DVD]

内容(「キネマ旬報社」データベースより)
世界を揺るがす1冊の“本”をめぐる壮絶な死闘を繰り広げるふたりの男を描くサスペンスアクション。世界でたった1冊だけ残った本を30年間運び続けるウォーカーの前に、独裁者・カーネギーが立ちはだかる。デンゼル・ワシントン主演。

【ストーリー】大規模な戦争により、文明が崩壊した世界。誰が名づけたか“ウォーカー”と呼ばれるその男は、30年間、世界でたった1冊だけ残る“本”を運び、<西>へと旅を続けている。本を守るため、行く手を阻む敵は容赦なく殺す。彼の目的地はどこなのか?その本には何が記されているのか?
一方、大勢の盗賊たちを率い、王国に君臨する独裁者カーネギーは、世界を支配するためにどうしても必要なその本を手に入れるため、旅を続ける“ウォーカー”の前に立ちはだかる。砂塵渦巻く荒野を舞台に、世界を揺るがす一冊の本をめぐる壮絶な死闘が開始された―!旅の先にあるのは、荒れ果てた世界の“希望”か“絶望”か!?2人の男の戦いの果てに、驚愕の結末が待ち受ける!!

とにかく「前置き」が長くて、最初に観たときには、10分で眠くなってしまいました。
物語が「温まる」のに時間がかかりすぎじゃないかな。
映像はかなりカッコよくて、とくにカメラワークは観ていてなかなか面白いな、と思ったんですけどね。
でも、この映画のストーリーは、僕のような信仰を持たない人間にとっては、なんというか、「ふうん、そんな感じなんだ」というレベルでしか心に響かないんですよ。
というか、結局要らなくない?その本。

敵役・カーネギーも、「田舎の小悪党」で、『北斗の拳』でいえば、ハート様くらいの力しかなさそう。手下もただやみくもに向かってきては、ウォーカーになぎ倒されるだけで、アクションは綺麗なんだけど意外性がない。

たぶん、「信仰」を持っている人にとっては、「感動的」なのでしょうし、いろんな「予備知識を持っていればわかるネタ」が仕込まれていそうなのですが、僕にはさっぱりわかりませんでしたし、「男が守ろうとしていた1冊の本」もあまりにもベタだったし。

個人的には、デンゼル・ワシントンand/orゲイリー・オールドマン大好き!という人を除く「無宗教の日本人」にはオススメしがたい映画だと思います。
でもなあ、ウォーカーがやったことは、果たして「正義」だったのか?というのは、悩ましいところではありますね。

「欲望よりも、正義によって殺された人の数のほうが、はるかに多い」のが、人類の歴史というものだから。

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