琥珀色の戯言

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カラスの親指 ☆☆☆



あらすじ: ベテラン詐欺師のタケ(阿部寛)と、どこかマヌケな相棒のテツ(村上ショージ)。ある日、ひょんなことからまひろ(能年玲奈)という少女と知り合ったのをきっかけに、二人は彼女と姉のやひろ(石原さとみ)、その恋人の貫太郎(小柳友)と共同生活を送るハメになってしまう。全員が不幸な生い立ちを背負っていたこともあり、彼らは次第に奇妙な絆を育んでいく。そんな中、タケが過去に自分が引き起こした事件が深く関わった大勝負に挑むことになる。テツやまひろたちも一致団結し、一大詐欺作戦が動き出すが……。

参考リンク:映画『カラスの親指』公式サイト


2012年36本目の映画館での鑑賞作品。
20時からのレイトショーだったのですが、観客は僕一人だけでした。
阿部寛さん、石原さとみさんが出ていて、原作はけっこう売れているみたいなんですけどねえ。
みんなまだ『エヴァンゲリヲン』を観るのに忙しいのだろうか。
この映画の「意外な結末」も、『エヴァQ』の斜め上への爆走にはかなわない、のかもしれませんし。
まあ、あんまり比較の対象になるような映画じゃないですが、もうちょっとお客さんいるかと思っていました。


観終えての感想。
面白いというか、よくできた作品なのだけれど、映画館で見る映画としては、ちょっと華がないかなあ、とも思います。
丁寧につくってある一方で、160分という上映時間は、こういう地味めのストーリーでは、かなり長く感じられたし。
登場人物の心の動きや関係の変化を、しっかり描こうとしているのは伝わってきたのですが(だからこそ、「どんでん返し」が効いてくるです)、テレビのスペシャルドラマにするには長過ぎで、連ドラにするには短すぎの原作だったのかな。


それにしても、村上ショージは微妙だったなあ。
セリフが棒読みっぽいのは単に演技が下手なのか、下手に見えるからこその起用なのか、すごく悩ましい。


その他の登場人物も、「こんな間抜けなヤツばっかりじゃないだろ!」と思わせておいて……
(なぜそう感じたのかは、この物語のネタバレになってしまうので割愛。よかったらDVDででも確認してみてください)


あと、「真面目に働いていた人たちが、なんでこんな目にあわなければならないんだ?」という憤りについては、けっきょく未解決のまま終わったというか、うまく誤摩化されてしまったというか。
まあ、「詐欺師のドラマ」だから、それもまた仕掛けのひとつなのかもしれません。


役者さんたちについては、阿部寛さん○、石原さとみさん△(というか、石原さんを起用して、何をさせたかったのか最後まで不明)、能年玲奈さん◎(なんか昔の広末涼子をちょっと思い出しました。好演!)、村上ショージさん?という評価です。


この映画に関しては、原作を読んでいると、面白さ半減なんですよね。
やっぱりラストの意外性あっての作品なので。
いまから観る人には、「原作を読まずに」観ることをおすすめしたい。


とりあえず、「丁寧に作られた良作」であり、「意外などんでん返しもあり」なのですが、これを観るために、映画館に予告編もあわせると3時間近く座っているには、ちょっと物足りない気がしました。
ただし、原作未読、予備知識なしで観れば、☆4つになるかもしれません。
(原作を知っている人は、「伏線」に注目しながら観る、という手もありますけど)

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