琥珀色の戯言

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【読書感想】ノンフィクションはこれを読め! 2013 - HONZが選んだ110冊 ☆☆☆☆


内容紹介
『「弱くても勝てます」開成高校野球部のセオリー』『ランドセル俳人の五・七・五』等、書評サイトHONZのお薦めレビューを集大成。


内容(「BOOK」データベースより)
森羅万象、何でも面白い!ノンフィクション書評サイトHONZ激押しの110冊。


参考リンク:『HONZ- ノンフィクションはこれを読め!』(この本の元になった有名書評サイトです)


全215ページの本なのですが、とにかく圧倒的な情報量。
2012年7月〜2013年6月に『HONZ』にアップされた500冊以上のレビューの中から110冊分がセレクトされているそうです。
この本に掲載されているレビューは、おそらくすべて上記のサイトから読めるはずなのですが、全部検索して読むのはけっこう大変です。
まだまだ紙の本というのは「一覧性」においては、ネット上のコンテンツよりも優位性もあるようです。


今回は、「アクセス数ベスト10のレビュー」が紹介されているのですが、『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』『新幹線お掃除の天使たち』『ランドセル俳人の五・七・五』など、世界情勢を扱った「重厚な本」から、「話題の本」「埋もれてしまいそうな興味深い本」まで、幅広い本が、このサイトで紹介され、多くの人に読まれるようになったことがよくわかります。


ちなみに、アクセス数1位は、この本。

「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー

「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー


Kindle版もあり。

「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―

「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―


僕もこの本は読んでいるのですが、『HONZ』でのレビューはすごく面白かった。
『HONZ』でのレビューへのリンクはこちら
けっこう長いレビューなのですが、レビューしている土屋敦さんも楽しみながら書いているのが伝わってきます。
しかし、この本が「2013年9月の時点で、17刷6万1000部の大ヒット!」というのを読むと、「ノンフィクションというのは、話題の芸能人のスキャンダルでも絡んでいないと、そんなに売れるものではないんだな」と、考えさせられもするのです。
僕もネットという媒体がなければ、世の中にこんなにたくさんの「ノンフィクション」があるということを知らないまま生きてきたのだろうな、と思いますし。


HONZ』のレビューというのは、基本的に「正統派」で、誰かさん(というか僕ですね)のように、突然「自分語り」が始まったりするようなことはほとんどありませんし、あらすじが中心になっているものも多いのですが、個性派のレビュアーたちによって、ちゃんと「考察」あるいは「解説」されており、「興味を持たせる」かつ、「読者が実際に読む楽しみを奪わない」ように書かれているものがほとんどです。
しかし、ノンフィクションといっても、本当に幅が広く、すべてのジャンルが同じくらい好きというわけでもないんだよなあ、とこの本を読みながら痛感しました。
僕はこの本のジャンル分けでいえば『社会』が好きで、『ビジネス/テクノロジー』とか『サイエンス』はちょっと苦手であることが、読んでいてあらためてわかりました……


あと、「面白いレビューを書くために最も大事なことは、『面白い本を読むこと』なのかな」と。
良質のレビューというのは、読む人に「それが本当に面白い本なのかどうか」を伝えることができるのです。
キツイ言葉を使ったり、点数をつけたりしなくても。
アクセス数ベスト10に選ばれた本というのは、みんな面白そうな本なのですが、アクセスを集めるという意味では、もっとメジャーなタイトルもたくさんあるはずなのに、読者が選んだのがこの10冊だったということに、「レビューと読者の幸福な関係」みたいなものを考えずにはいられませんでした。
まあ、「あまりに思い入れが強すぎるタイトルの場合、レビューが熱くなりすぎて、読む人が引いてしまう」なんてこともあるんですけどね、僕の実感としては。


この本には、110冊のレビューが紹介されているのですが、そのなかで、僕が読んだのは、わずか22冊のみ。
「日暮れて道遠し」なんて言葉が、頭に浮かんできます。


本好き、ノンフィクション好きの人、あるいは、「小説は好きだけれど、これまでノンフィクションにはあまり縁がなく、何か読んでみたいけれど、どこから入っていいのかわからない人」にもオススメです。
岡田斗司夫さんの「悩み相談」についてのインタビューも載っていますし。

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