琥珀色の戯言

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X-MEN:フューチャー&パスト ☆☆☆☆



あらすじ: 2023年、バイオメカニカルロボットのセンチネルの攻撃により、X-MENと地球は危機的状況に陥る。プロフェッサーX(パトリック・スチュワート)は宿敵マグニートーイアン・マッケラン)と共闘し、1973年にウルヴァリンヒュー・ジャックマン)の魂を送る。しかし、1973年の地球でセンチネル・プログラムの開発を阻止しようとする間も、2023年では地球滅亡の危機が迫っており……。


参考リンク:映画『X-MEN:フューチャー&パスト』公式サイト


2014年19本目の劇場での鑑賞作品。
サービスデーで安かったので、月曜日の夕方から2D字幕版を観ました。
観客は僕も含めて5人。
相変わらず『アナと雪の女王』の人気がすごかった。


この『X-MEN:フューチャー&パスト』、宣伝文句には「『アベンジャーズ』を超えるオールスターキャスト!」なんて書かれているのですが、正直、「うーん、あんまり知らんな……」という感じです。
僕はこのあいだ、テレビ放映された『ファースト・ジェネレーション』と『ウルヴァリン』シリーズは観ていたので、ウルヴァリン、プロフェッサーX、マグニートー、ミスティーク、ビーストなどの主要キャストのキャラクター設定の予備知識はありました。
しかし、作中では、彼らミュータントが持っている特殊能力についての解説などは無いので(たぶん、アメリカでX-MENの映画を観に来る人たちにとっては、「ドラえもんがポケットからひみつ道具を出す」のと同じくらいの「常識」なのでしょう。『ポケモン』のキャラクターみたいな感じ、というべきか)、『X-MEN』シリーズのことをよく知らない人は、せめて『ファースト・ジェネレーション』くらいは「予習」しておくことをオススメします。
逆に『ファースト・ジェネレーション』を「面白い」と思えた人なら、この『フューチャー&パスト』も楽しめるのではないかと。


この映画、対ミュータントの特殊兵器・センチネルに、ミュータントたちが大苦戦している「未来パート」と、ウルヴァリンが未来を変えて人類とミュータントを救うために旅立った「過去パート」に分かれています。
「未来パート」は、けっこう派手なミュータントたちの必殺技オンパレードなのですが、結果的にはセンチネルに押されっぱなしなので、ストレスがたまります。
ああ、なんだか『マトリックス・レボリューションズ』みたいだ……
そして、過去パートでは、『ファイナルファンタジー7』のクラウドのように、ウジウジしているプロフェッサーX、そしてどう考えても苦労して救出した割には役立たずというより有害な感じのエリック(=マグニートー)。
僕は個人的には、ウジウジ系のプロフェッサーX、嫌いじゃないんですけどね。
未来では問題児のウルヴァリンが、このウジウジ期のチャールズ(プロフェッサーX)に喝を入れるシーンは、なかなかの見物ですし。
でも、過去パートでおいしいところを持って行っているのは、マグニートーのほうでしょう。
小さな鉄球を2個だけ持って、敵の只中に乗り込んでいくマグニートー
そして、わざわざスタジアムを持ち上げて、みんな叩き潰してしまうのかと思いきや……
まるで、サーベル持っているのに、柄の部分で相手を殴るだけのタイガー・ジェット・シンみたい!
でも、この「いちいち大袈裟で、カッコつけていないと気が済まない感じ」が、マグニートーなんだよなあ。
さきほど『マトリックス・レボリューションズ』っぽい、と書きましたが、そもそもこれ、『ターミネーター』ですよね、設定としては。
過去に戻って未来を救うというのは、昔から「ハリウッド映画の王道」ではあります。
最近では、スティーブン・キングさんも、タイムトラベルものの小説を書いておられますし(僕はちょうどいま、その作品を読んでいるんです)。
いまのアメリカ社会では、1960年代とか70年代を、もう一度振り返り、語ってみたい、という空気が少なからずあるのでしょうか。
あの時代が「分岐点」だったのではないか、と。


アメコミ好き、『X-MEN』好きには、かなり楽しめる作品だと思います。
ただ、『X-MEN』のキャラクターたちに思い入れがない人は、あえて映画館で観なくてもいいかな、というのも時事です。
僕はけっこう好きなんですけどね、この映画。



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