琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

【映画感想】ライオン・キング ☆☆☆☆

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アフリカのサバンナに君臨する偉大なる王、ライオンのムファサが息子シンバを授かり、さまざまな動物たちが誕生の儀式に集まってくる。動物たちは、ヒヒの祈祷師ラフィキが皆の前にささげた将来の王シンバに深くこうべを垂れる。だが、自分が王になれないことに不満を募らせるムファサの弟スカーだけは、シンバの誕生を苦々しく感じていた。


www.disney.co.jp


2019年、映画館での20作目。
日曜日の夕方の回で、観客は50人くらいでした。
公開日から1か月半くらい経っていますが、けっこう賑わっていました。
ちょうど「家族みんなで楽しめる映画」が他にないタイミング+連休中、というのもあったのでしょうけど。


数あるディズニーの大ヒットアニメのなかで、この『ライオン・キング』は、実写映画化が難しいだろうな、と思っていたのです。
ハリウッドには「演技ができる動物」が、かなりいそうだけれど、さすがに『ライオン・キング』のスケールで、動物たちを動かすのは無理だろう、と。

この映画の冒頭のシーン、広大なサバンナと、そこで疾駆する動物たち、丘の上で彷徨するムファサをみて、「これ、どうやって撮影したの?」と僕は圧倒されたのです。

劇団四季のミュージカルを最近観て、「同じ話だったら、あんまり興味ないな」と言っていた長男も、すっかりスクリーンに引き込まれていました。

ちなみにこれ、どうやって撮影したかというと、「3Dでモデリングした自然環境に、キーフレームアニメの動物だけを配したフルCG作品」なのだそうです。

もちろん、モデルにした風景はあるのでしょうけど、いまのCG技術って、ここまで凄くなっているのか……

ストーリーは、「おなじみのライオン・キング」なんですよ。
アニメもミュージカルも観たことがない人でも、どこかでこういう話、見たことがある、と思うであろう「王道」です。
ああ、たぶんこんなふうになるんだろうな、と予想した方向に話が進んでいきます。

ただ、ライオンに対しても、「肉食に対するネガティブな思想」が反映されているようなシーンがあったのは、けっこう違和感があったんですけどね。
でも、そういう設定にしておかないと、シンバが周りの草食動物を喰いまくって終了、になってしまうからなあ……
雄ライオンがムファサ、スカーとシンバしかいないというのも、ちょっと不自然ではありますよね。
そもそも、ライオンの雄は、あんまり働かないでゴロゴロしている(ただし、外敵に対しては、命がけで群れを守る)らしいですし(最近サファリパークで得たばかりの知識を話したくて仕方がないオッサンより)。

この映画を観ていると、どんなにすごい映像でも、人は意外とすぐに慣れるものだなあ、と痛感します。
ただし、ベタなストーリーには、ベタなりの魅力というか、やはり「なんとなく満足してしまう力」があるんですよね。
クライマックスで、スカーの正体が、実はコンピュータウイルス!みたいなストーリーだと、またスクリーンにいろんなものを投げつけたくなるでしょうし。

なんというか、『ライオン・キング』って、父親が息子に見せたくなるけれど、見せてしまった後で、気恥ずかしくなってしまう映画ナンバーワン、かもしれない。

素晴らしい映像美にわかりやすい王道ストーリー、家族で観る映画としては、文句のつけようがない作品ですし、映画で、ここまでの映像が人工的につくれるようになったのか!という感動をもたらしてくれます。
多少の説教臭さはありますが、「動物の世界」だからこそ、受け入れやすいところもある。

とりあえず、映画館じゃなくても、DVDでも、大きな画面で一度くらいは観ておいて損はしない映画ではなかろうか。
うちの長男も「ストーリーは知っているから、つまらないかと思っていたけれど、けっこう面白かった。感動した!」って喜んでいました。


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