琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

Windows Vista深夜販売 - 全国速報ページ

http://www.watch.impress.co.jp/akiba/hotline/20070203/etc_vistaflash.html

 「Windows Vista」の発売そのものは、やはりパソコン界にとっては大ニュースではあるのですが、すぐに「遊べる」わけでもない新しいOSを買うためにわざわざ平日の夜中に並ぶ人なんているのかね、と思っていたら……いるみたいですやっぱり。でも、並ばないと買えないというような爆発的な前人気ではなさそうなので、これはもう「並ぶこと」そのものが目的なのかもしれませんね。うーん、行列ってけっこう楽しい、のか……?

妖精が舞い下りる夜 ☆☆☆

妖精が舞い下りる夜 (角川文庫)

妖精が舞い下りる夜 (角川文庫)

博士の愛した数式』『ミーナの行進』などで知られる、現代小説のフロントランナーのひとり、小川洋子さんのエッセイ集。単行本として最初に出たのが1993年ですから。なんというか、瑞々しい若手作家の気概みたいなものがすごく伝わってくる作品になっています。人は、こうして「作家」になっていくのだなあ、とか考えてみたり。小川さんというのは本当に言葉をたいせつにしている作家であり、「テーマ」よりも「構築された世界の美しさ」を重視されているようなイメージがあるのですが、この本を読むと、その「ルーツ」みたいなものがすごく伝わってくるような気がします。そして、プロの作家と素人の間の「越えられない壁」みたいなものも感じます。

 でも、小川さんの『薬指の標本』に関するこんなエピソードには、驚かされました。

 ある文芸誌で「この人が何のために小説を書いているのか、さっぱり分からない」と酷評され、全人格を否定されたような気分に陥ったのを覚えています。全否定されながらも書くことをやめないとは、我ながらしぶといと思います。

薬指の標本 (新潮文庫)

薬指の標本 (新潮文庫)

薬指の標本』、僕はとても素晴らしい作品だと思いましたし、そこに「世界」があれば、「わかりやすい意味」なんていうのは必要ないんじゃないかという気がするんですけどねえ。でも、こういうのが載ってしまうのが「文芸誌」で、作家というのはそれに耐えていかなければならない職業なのだ、ということなのですね……

昨年のケンタッキーダービー馬・バーバロ逝去

http://www.nikkansports.com/race/f-rc-tp0-20070130-149125.html

 無敗でケンタッキーダービーを制したあと、プリークネスSでスタート直後に重症の骨折を発症、その後闘病生活を続けていたバーバロが、蹄葉炎で回復の見込みがないと判断されたため、29日に安楽死の処置がとられたそうです。
 稀代の逃げ馬であり、サイレンススズカを連想させる怪我でもあったため、競走馬としてはさておき、快復して種牡馬になれればと思っていたのですが、残念な結末になってしまいました。せめて今回の経験が、同じような怪我をしてしまった馬の治療に少しでも役立っていくことを願ってやみません。
 しかし、僕はいつも思うのですけど、もし本当に馬の怪我に対する医療技術を向上させていこうとする気があるのならば、残酷ではあるのですが競争中に故障してしまった「普通の馬」たちをすぐに安楽死処分にするのではなくて、治療を試みてみれば良いのではないでしょうか。症例経験を積んでいけば、蹄葉炎のような合併症対策も含めて、馬の骨折に対する治療成績だって向上していくと思うのですけど。
 名馬が故障したときだけどんなに頑張ってみても、そう簡単に治療成績って良くならないですよね。
 ただ、そこに「経済動物」としての馬の難しさがあるのかもしれませんが、バーバロやサイレンススズカであれば、種牡馬としての価値は10億円どころじゃないはずです。
 でも長年そういうふうに本気で「治療」に取り組まれてこなかったということは、やっぱり、「予後不良も競馬のうち」だというのが関係者の本音だということなのでしょうか……それとも単純に馬主たちが「お金にならない馬の高額な治療費なんて出すのはイヤ」なのかな……

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