琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

「世界の中心で、愛をさけぶ」(片山恭一)のこんな感想

http://d.hatena.ne.jp/catalonia/20040607#1086632955

なるほど、そういうふうにも読めるのか…
僕はエリック・シーガルとか片岡義男という作家は読んだことがないので、比較のしようがないのですが。
まあ「入門書」としては、これでいいのかもしれないけど、僕はどうも「金払って読むにはちょっと…とか思いました。
なんか唐突なラストは「希望」というより「薄情」って感じだし。

ところで、僕が「ノルウェイの森」を読んだときの最初の感想は「大学生ってこんなエッチな生活を送っているのか…」というものでした。「ノルウェイ」というのは、僕が今まで生きている過程で、「井戸に落ちてしまった人」を見るにつれ、リアリティを感じさせられる小説なのです。

で、「世界の中心で…」なんですけど、たぶん、男子中高生が読んでの感想は、「まだるっこしいなあ、早くヤッちゃえよ!」だったりするのではないかな、という下世話な想像をしてしまうんですけどね。

ただ、あえてこういう「直球」を投げてみた、という姿勢は評価したほうがいいのかなあ、とは思います。

あと、僕がこの作品をあまり好意的に読めない理由にはもうひとつあって、それは、自分が研修医時代に担当していた、若い白血病の患者さんたちのことを思い出してしまうからなのです。
あのとき僕は、彼らに「何か」ができたのだろうか?彼らの声をちゃんと聴こうとしていただろうか?なんて考えると、やっぱりね…

(おまけ)http://www.enpitu.ne.jp/usr6/bin/day?id=68818&pg=20040421
僕が以前書いた感想ですが、加筆などはしてませんので、一度読まれた方にはあまり意味はないと思います。
柴咲さんの出番は?と心配していましたが、どうもアナザーストーリーで、小説の内容は、劇中の「追憶」として語られるみたいですね。

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