琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

「受容」ということ

http://d.hatena.ne.jp/nonsugar38/20040811


 痴呆の研修を受けてきたという師長さんが、「痴呆で徘徊される患者さんに対して、スタッフは『なんでそんなわけわかんないことするんだろう』って思いがちだけど、その患者さんにとっては、それなりの『理由』があってやっていることなんだから、それを『受容』しようとしなければダメだ」という話を聞いてきたそうだ。
 その理論は、ものすごく正しい。確かに、本人としては不安や焦燥にかられて「異常行動」をやっているわけだ。
 とはいえ、「その患者さんに張り付いて、その行動を理解していく」というのは、現場的には「不可能」なのだ。今の医療制度では、入所者9人に対してスタッフ2人というのが採算ラインらしくって、その人員では、「理解」するより「問題行動に対応」するほうが先決にならざるをえない。
 さりとて、赤字なのに理想を実現しようなんて施設があるわけもないし(当然)。

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