琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

ラドクリフ選手が止まった理由


http://www.mirai.ne.jp/~ash/esnew.html


http://athens2004.nikkansports.com/column/goto_040824.html


 僕は「敗因」は、やっぱり「今までのレースとの環境の変化+オリンピックの重圧」に対応しきれなかったんだろうなあ、と思います。「敗因」より「ラドクリフ選手が止まった理由」というのをずっと考えていたのです。
あの場面での彼女は確かにキツそうだったのですが、「もう全然足も動かないし、走れない」というよりは、「このレースに見切りをつけた」ような気がしたから。それは「倒れるまで走る」というのは暗黙の諒解である(少なくとも日本では)マラソンでは、なんだかとても不思議な光景に見えたのです。


 だから、「4位の選手なんて、誰も覚えていない」という彼女のコメントには、なるほどなあ、と思いました。後藤さんは「ファンの感動がフィードバックされなかった」と書かれていますが、僕だって前回オリンピックで4位の選手なんて覚えていませんから、「女王」である彼女が、結果が出ないとわかったレースを投げてしまったのは、ある意味仕方がないことなのかもしれませんね。「駆け引きに負けた」というより、「駆け引きをしようとしたこと」自体が敗因なのかも。

 今後の選手生活とかを考えると「死ぬまで走る」っていうのは、必ずしもメリットばかりじゃないし、「足が折れても走れ!」とか言う人は、足が折れても後の人生を補償してくれるわけでもないし。

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