琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

「研究」とか、「学者」とか、そういうもの。


誰だって最初は、「誰かの役に立ちたい」とか「自分の道を究めたい」というような思いを持って、研究者になるのだと思う。とはいえ、実際にそれを仕事としてやっていると、「結果を出す」ことができないと、この世界で生きていけない、ということに気がついてくる。「善意」だけでは飯が食えないから。「とにかくインパクトのあることを」「オリジナリティが無いとダメだ」というような強迫観念は、だんだん当初の「善意」を脅かすようになっていく。悲しいことに、世間というのは「正しいけど面白くないこと」よりも「正しくないかもしれないけど面白いこと」に、より高評価を与えてみたりもするわけだ。
そうしているうちに、最初の「善意」は忘れられて、「どうしたら目立てるか?」という「手段」だけが一人歩きするようになってきて、自分が何をやりたかったのかさえ、わからなくなっていく。

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