琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

靖国神社参拝

昨日のお昼、休憩室でニュースを観ていたら、掃除にきていたおばちゃんが靖国問題を報じるニュースを観ながら「私の父親は戦死して靖国に祀られているんですけど、どうしておまいりしちゃいけないんですかねえ。日本は中国に60年もいろいろ償いをしてきているはずなのに…」と話しかけてきた。

僕はしどろもどろになりながら、「中国の人たちには、なかなか伝わっていないみたいですねえ…」とか返事をしつつ退散したのだけれど、正直、僕はネット上でやっている「天下国家を語る」というような行為って、こういう「自分たちの国のために命を捧げた人たちの身内」に届いているのだろうか?という気がしてならない。小林よしのり氏も書いていたけれど、「靖国で会おう」と言って死んでいった人たちを、後世の都合で国立慰霊地みたいなところで祀るようにするのが、死者の「本意」であるとも思いがたい。それとも「日本のためなら、靖国にはこだわらないよ」と彼らは言ってくれるだろうか。

ネットというのは、ついつい自分が偉くなったような気分になってしまいがちなツールなのだけれど、「実感」が伴っていない論説というのは、どんなに御大層な言葉が連ねられていても、相手に届かないように思われる。逆に、このおばちゃんが持っている「実感」は、中国の人が聞いても「そういうものだろうな」と理解できるのではないだろうか。

僕たちは「大局的に物事を視ている」自分に酔って、ひょっとしたら自分で自分を戦場に送るようなことをやっているのかもしれないなあ、と思ってみたりもするのだ。

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