琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

「スターウォーズ」と「宇宙戦争」

スターウォーズ・エピソード3」http://www.foxjapan.com/movies/episode3/
宇宙戦争http://www.uchu-sensou.jp/top.html

 昨日の朝、「めざましテレビ」で、ジョージ・ルーカス監督のインタビューが流れていて、その中でルーカス監督は、インタビュアーの【「愛」と「正義」の究極の選択、あなただったらどちらを選びますか?】という質問に「正義」だと答えていた。いやもちろんこれは、「自分の家族」と「世界平和」を天秤にかけたら…というような、まさに「究極の状態」を想定してのものだと思うのだけれど、実際のところは、ミスチルが「HERO」で歌っているように♪例えば誰かひとりの命で世界を救えるとして 僕は誰かが名乗り出るのを待っているだけの男、というのがスタンダードな人間の生き様なのだろう。

 僕の「宇宙戦争」に対する違和感というのは、この映画が「家族愛」を前面に出しているのと同時に、「家族さえ助かれば、なんだってやる」という恐ろしさに満ち溢れているからだ。主人公レイは、車を盗み、船に無理やり乗り込み、(いちおう)助けてくれた男を手にかける。「非常時だからしょうがない」のだけれど、まあ、あんまり観ていて良い感じがしないのは事実だ。逆に「家族を守るためなら、何やってもいいのかよ!」とか、思わなくもない。いや、現実にあんな状況になれば「何をやってもいい」のだろうけどさ。

 その一方で、「スターウォーズ・エピソード1」で振りかざされる「正義」にも、違和感がものすごくあるのは事実だ。「EP1」の見せ場である、ポッドレースなのだけれど、もしジェダイに「正義」があるのなら、あんなまだるっこしいことをしなくても、宇宙船のパーツなんて、あの商人から「徴用」してしまえばいいではないか。ジェダイの騎士には、そのくらいの「実力」はあるはずなのに。あるいは、フォースで「説得」するとか。それを、「正義」の名の下に、あんなにまどろっこしくしてしまうというのは、効率的とは思えないし、そもそも、そういうのが本当の「正義」なのか?と言いたくもなるのだ。それって、単なる頑迷な原理主義みたいなものじゃないの?って。多くの人々のために結果的になるのなら、そんな妙な原理原則にこだわる必要なんてないんじゃなかろうか。

 「愛」を語るはずの「宇宙戦争」が、逆に「愛の傲慢」を伝え、「正義」を語るはずの「スター・ウォーズ」が、「正義の独善」を浮き彫りにしてしまっているというのは、皮肉な話だと思う。

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