琥珀色の戯言

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「25時間テレビ」の感想

 かなり細々とながら、それなりに長時間観ていたのですが、正直、去年のほうが面白かった。観ていて印象に残ったのは、若槻千夏の「芸能人根性」だけだったような気がする。だって、メインの企画が滑りまくっているんだもの。堀江社長細木和子の対談は、2人が同じタイプのキャラクターだけに、かえって平板な感じしかしなかったし(というか、細木和子って、当たり前のことを当たり前に言っているようにしか思えない)、鶴瓶の逃走ショーは、「演出」にしてもあまりにチープすぎないか。くしくも最後に「あれは演出です!」という「泣かせる舞台」を用意していたのだが、内輪で感激されても、観ているほうは、関係ない部活の追いコンを見せられているような感じ。むしろ、演出なら最後まで「嘘」を貫いたほうがよかったんじゃないかなあ、それでも観ているほうにはバレバレ、というほうが、いきなり内輪の「手紙」で感動させようとするよりはよっぽどいい。25時間ドラマにしてもそうなんだけど、「(フジ)テレビって素晴らしい!」という主張をしたいのであれば、あんなにダイレクトに自画自賛するのではなくて、去年のような、純粋にバカバカしくて笑える番組作りのほうが、観ている側には「伝わる」のではないだろうか。今回は、ライブドア事件や菊間事件の影響が大きかったのかもしれないけど、エンターテインメントとして、ものすごく中途半端な番組になっていたんだよなあ。そういえば、最後の「社長ゲーム」も、準決勝・決勝が、明らかに「高年齢不利」で、「運の要素が少ない」という腕相撲勝負にしてしまっていたのは、ゲームとしての大失敗。あんなの「年齢とかを考えれば、勝負はやる前にわかっている」としか言いようがない。高齢者が圧倒的に不利という競技で最後に勝負がつくっていうのは、なんだかなあ。観る前に「もういいよ」と思ってしまった。「クールビューティ」のキャラは、けっこう好きでしたけど。
あと、最後の青木さやかの「青木アナ」の件なのだけれど、あの山中さんの「配慮」は、青木さやか当人にとってはすごく嬉しかったのだろうと思う(もともとアナウンサー志望で、局アナにはなれず、フリーアナウンサーから芸人に転身した人だから)。しかしながら、自分たちで、「アナウンサー」という仕事をあんなに自画自賛している姿は、なんだかちょっと傲慢に見えた。青木さやかは、芸人としてはるかにフジの新人アナウンサーより実績を積んでいるのだから(それなりの努力も苦労もしてきているはず)、新人のペーペーの連中と並べてスポンサー紹介をさせて、「お前もアナウンサー扱いしてやる」というのは、ちょっと失礼なのではないか。菊間アナがあんな「事件」を起こした直後で、ただでさえ世間は「アナウンサー」という存在に対して、うさんくささを感じているこの時期に。自分の仕事にプライドを持っているのは当然のことだけど、それは、あんなふうな形で外部にアピールすべきことなのだろうか。
僕だって「反省番組」なんて観たくないし、全体的な路線としては間違っていないとは思うんだけど、去年は凄く面白かった番組だけに、今年はちょっと残念でした。
「TVって、そんなの偉いのか?」って。

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