琥珀色の戯言

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スポーツの魅力

http://d.hatena.ne.jp/nigo/20051023

 僕にとってのスポーツの魅力というのは、端的に言うと「残酷さ」なのではないかと最近思うのです。あるいは、その「容赦のなさ」とでも言えばいいのか。
例えば、今日のディープインパクトにしても、「無敗で三冠達成」の偉業がどうしてあんなに燦然と輝いているのかというと、競馬の歴史上、「三冠目前で、惜しくも夢破れた馬たち」が、たくさん存在しているからなんですよね。ライスシャワーの執念に敗れたミホノブルボンしかり、ダービー後に骨折してしまって菊花賞には出られなかったトウカイテイオーしかり。近年ではネオユニヴァースだって、「あと一歩で三冠」まで行ったにもかかわらず、3着に敗れています。しかしながら、こういう「敗れた馬たち」がいるからこそ、記録というのは珍重されるのです。失敗した馬がたくさんいるからこそ、「価値」がある。
 サッカーの「ドーハの悲劇」を筆頭に、野球の「ホークス2年連続でペナントレース1位通貨もプレーオフで敗退」とか、「中日と巨人の最終戦同率決戦、やっと追いついた中日なのに、地元名古屋で敗戦」とか、「小川、ヒョードルに秒殺される」とか、スポーツの世界というのは、周囲の「期待」を平然と裏切り、嘲笑うような結末になることが多いのです。それこそ、「ドラマでは、こんな興ざめで受け手がしらける結果なんてありえない!」と言うような。「スポーツは、筋書きのないドラマである」とか言いますが、逆に、「スポーツっていうのは、ドラマにはありえないような『残酷さ』を見せつけるものである」のだと僕は思うのです。
でも、だからこそ、ごくまれに起こる、「期待通り、あるいは期待以上の結末」というのが、何事にも替えがたい。

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