琥珀色の戯言

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ファイナルファンタジー7・アドベントチルドレン

 昨日の夜観ました。以下、ネタバレ感想


 映像的には、本当に凄い作品だと思います。いや、結局は「マトリックス」をCGでやりたかったんだろうなあ、という感じなんですけど、それにしても凄い。
 ただ、ストーリー的には、あまりに「お約束」なのはしょうがないとしても(だって、今さら主要人物が死にまくるような話を出されても、なんだかなあ、って感じだしさ)、ゲームの「FF7」のストーリーを焼きなおしてコンパクトにまとめただけなんじゃないの?という印象。「FF7」チルドレンの僕としては、正直、「FF7」の物語は、ゲーム内で完結でいいのではないかと思うし、あの最終決戦直前のクラウドとティファとのやりとりと、ラストシーンでのエアリスの姿で、クラウドはもう「ふっきれている」と解釈しているわけですよ。そしてまあ、紆余曲折はあったとしても、クラウドとティファは、あれから「新しい人生」を歩んだ、と。
 でも、今度の「FF7AC」を観ると、結局クラウドは過去から逃れられていないし、そうであれば、今回のセフィロス復活劇で一時的にテンションが上がることがあっても、結局はまた「過去の罪の意識への回帰」を繰り返して、堂々巡りになってしまうのではないか、としか思えないのです。逆に、今回程度の「事件」で前向きになれるのなら、FF7のエンディングの時点で、もう前向きになっていなければおかしいんじゃないのかなあ。
 
 まあ、ストーリー的にはともかく、懐かしいキャラクターたちに会えるというだけでもかなり嬉しかったのも事実だし、「FF7チルドレン」にとっては、一度は観ておくべき作品ではないかとは思うんですけどね。僕的には、むしろおまけの「FF7ダイジェスト版」のほうが、「永久保存版!」って感じだったんですけど。あらためて、壮大なゲームだったことを実感しました。ほんと、遊園地と途中でクラウドがグレてしまったシーンくらいしか記憶に残っていなかったのに。
 あと、これだけは触れておかなければならないのですが、このDVDをものすごく懐かしいものにしているのは、なんといっても「音楽」です。当時はあまり印象に残っていなかったような気がしていたのだけれども、FF7の音楽って、ものすごく耳に残っていたみたい。聞き覚えのあるBGMが流れてくるたびに感動してしまいました。
 エンドロールの最後の「氷室京介の歌」は、ちょっと意味不明というか、この作品にとっては、蛇足だと思うのだけれども。
 それにしても、8年前のゲームの番外編のDVDがこんなに売れるっていうのは、凄いことです。それだけ、影響が大きかったゲームだということなのでしょうね。

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