琥珀色の戯言

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Ns’あおい

Ns’あおい(1) (モーニング KC)

Ns’あおい(1) (モーニング KC)

石原さとみ主演でドラマ化されるらしいです。けっして悪い話じゃないんだけれども、これはあまりに病院というところを露悪的に描きすぎているんじゃないかなあ、と思う。とくに医者の描きかたなんてかなり酷い。主人公の健気さをアピールするために周りにとんでもない人物を配するのは「ブラックジャックによろしく」的な構成なのだろうけど、また医療不信を煽りそうな内容なんだよなあ。ところで、医者の仕事で最も辛いところっていうのは、僕の経験上では、「完全オフ」の時間が無いってことなんですよね。看護師さんというのは、その点、休日に呼び出されることは基本的にはない(緊急手術などで、手術場担当の人が呼び出されることはあるけれど、それは基本的には「この日は待機」とか予告されているものなので)。そして、あまりにもわずかな可能性に対して、「○○の可能性も否定できない」と検査しまくっていたら、それこそキリがないわけで。
あと、1巻の「急性アルコール中毒」の例は、現場的には、ものすごく不適当だと思いました。そりゃアルコール中毒で死ぬ人だっているけれど、いくらなんでもアルコール中毒も診られないような医者なんてどんなに研究ばっかりやっていてもいないだろうし、あれを読んで、酔っ払いが「死ぬかもしれないから」と言って病院にたくさん運ばれてきたら辛いよ。
これを石原さとみが熱演したりすると、またこれも「病院バッシング」のネタにされたりしそうです。

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