琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

皇族って「不幸」なの?

 僕は最近の「女性天皇論議」なんてものに対しては全然興味が持てないし、紀子さまの御懐妊についても、「安産を祈ります」という以上の何の感慨もない。正直、誰が天皇になろうが、あんまり僕には関係ないし、興味もない。そもそも、天皇家が高貴であるのは「血が繋がっている」からというけれども、そんなの、僕だってクローン人間ではないので、ずっと昔の誰かから遺伝子を脈々と受け継いでここにいるのだしね。まあ、系図として記録にしっかり残されているかどうかというのは非常に大事であり、「記録されていること」こそが高貴なのだと言われれば、反論のしようもないのだけどさ。
 ただ、最近気になっていることは、「天皇は激務で、女性が務めるのはかわいそうだから、男性のほうがいい」と言っている人がけっこういることだ。女性が天皇になってしまって、「皇統」に縛られて自由に恋愛もできないなんて!って。
 いやちょっと待ってくれ。天皇って、皇族って、僕たちに「かわいそう」なんて同情されるようなみじめな存在なのかね。凡人として生まれ、たぶん凡人として死んでいくであろう僕にはわからない世界なのかもしれないが、確かにあの「皇族」という役割がキツイものなのだというのは理解できるけれど、平民の尺度で「自由に恋愛もできないし、好きなものも食べられないからかわいそう」なんていうのは、あまりに「自分の立場」に相手を引きずりこんでいるんじゃないのだろうか。彼らには、「恋愛の自由」という価値観に匹敵するような「選ばれし者の快感」だって、あるんじゃないかな。
 もちろん、不平不満もいっぱいあるんだろうけどさ、皇族の人たちは、彼らなりに、自分の役割にプライドや充実感を持って生きていると思うんだよね僕は。というか、皇族というのはそもそも「ああいうもの」なのであって、それは、「幸福」とか「不幸」とかとは別の次元の話なんだと思うのだ。あえて言えば、ああいう立場にも「不幸なとき」と同じように「幸福なとき」もあるんだと思うし、それは、僕のような平民には絶対に味わえないような幸福なんじゃないかなあ。
 そもそも、「女性が天皇になるのはかわいそう」なくらい、天皇というのが酷い立場なのであれば、「女性天皇反対!」とか言う以前に、「天皇制廃止」を訴えるべきなんじゃないかと思う。僕はむしろ、天皇家のことは天皇家で決めてもらえばいいんじゃない?と考えているし、今までの日本の歴史で、「国民の総意が天皇を決めた」なんてことは、一度だってありはしないのだから。

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