琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

ブログの寿命

http://d.hatena.ne.jp/kanose/20060429/longevityofblog

参考リンク:WEB日記を書き続けられる幸運
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20051216#p3

アンテナができてからは、だいたいの巡回先はアンテナに登録してあるのですが、ふと思いついて、昔ブックマークしたサイトを「お気に入り」からクリックしてみることがあります。
それで、数年前から見なくなっていたサイトを久々に覗いてみると、「現役」は3分の1くらいで、「Not Found」が3分の1、「サイトはあるけれど、長い間放置されている」というのが3分の1くらいなのです。一時的にでもブックマークしようと思ったくらいのサイトですから、それなりに「形」にはなっていたものばかりなのですが、そのレベルのものでも、サイトをずっと更新し続けるというのは、けっこう大変なことみたいです。もしかしたら、みんなブログに行ってしまったりしたのかもしれないけれど。

それで、僕自身はけっこう長い間(通算4年半くらい)サイトを続けているのですけど、どうしてこれだけ続いているのかと考えてみると、僕が文章を書くのが好きだということと、それなりにたくさんの人に来てもらっていること、などのさまざまなバランスが取れているのがその「理由」なのだと思います。

でも、あらためて考えてみると、僕がこうして書ける最大の理由というのは、「身近なリアル知人には、誰一人サイトのことを話していないこと」に尽きるのではないかと思うのですよね。僕は基本的にあまり自分のことをあれこれリアルで話すのを好みません。その理由は、「他人のことに興味がある人は少ない」というのを経験的に感じ取っているからです。しかしながら、みんな「他人の話には興味はない」けれど、「他人が口にした『本音』は忘れない」のですよね。
もし、このサイトを知り合いが読んでいたとしたら、「才能の墓場から」なんて恥ずかしく、かつ情けなくて絶対に書けないと思うし、やっぱり、「知り合いに読まれても大丈夫なような内容」しか書けなくて、ジレンマは深まってくる一方だと思うのです。もちろん、今の状態でも僕は僕なりに「万が一バレても恥ずかしいくらいですむ」という「規定」みたいなものを自分の中に設けていますが、それでも、「読まれている可能性がある」というのと「読まれている」というのでは、全然「書けること」の範囲は違ってくるわけです。
そして、一応ここでは、別人格として振舞うことができる。

まあ、それとは逆に「実名」によって長続きしているサイトというのも、けっして少なくはないのですよね。多くは有名人なのですが、書けることの範囲は狭くなってしまうし、リアルの自分にデメリットが及ぶ場合もあるのでリスクは高いのですが、その分、メリットがある場合もあります。眞鍋さんとか中川さんとか、もし「ブログ」があんなに話題にならなければ、今のポジションにはいられなかったと思うし。

僕は、「サイトが長続きしない」大きな理由のひとつって、「中途半端に知り合いにサイトを教えてしまうこと」なのではないか、という気がしています。サイトのはじめのころって、とにかく誰も来てくれなくて、あるいはサイトを作ったことを自慢したくて、ついつい教えてしまいがちですよね。ところが、それが後々ネックになってくることって、けっして少なくないのです。逆説的なのですが、「自分の楽しみでやるサイト」で「本音」を書きたいのでれば、そして、「金銭や社会的な見返りを求めない」のならば、リアル知り合いに自分のサイトやブログのアドレスを教えるのはオススメできません。

結局、匿名なら匿名を貫いたほうがいいし、傷つくことも覚悟で自分を表に出すのなら、中途半端にしないほうがいい、ということなんですよね。

それがたったひとりであっても、友人が読んでいると思うだけで書けなくなることって、けっして少なくないのです。

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