琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

「新規参入」と「エロ」と「オタク」と

http://d.hatena.ne.jp/freekoi/20060504

僕の基本的なスタンスは、自分が書いたものに対する感想には、よっぽど酷い個人攻撃とか的外れの非難を除いては、「読みたいように読んでくれればいい」というものです。もちろん、僕からすれば「どうしてそんなふうに読めるのかねえ…」とか「あまりに悪意の解釈だなあ」というようなものもあるのですが、それはそれで、世の中にはいろんな人がいるから、と考えるようにしています。いちいち全部に反論するより、次のエントリを書いたほうが、よっぽど建設的なので。

さて、僕は↑のサイトの言及に関して、ああ、こういうふうに言う人は、半年前にもたくさんいたなあ、と懐かしく思いながら読んでいました。そして、この人は、自分が「勝ち組」だと確信しているのだな、とも。
まあ、それはそれとして、いくつか思ったことがあるので、それを書いてみます。

WEBサイトの成功の評価基準に書いた「そのサイトがキッカケによる雑誌連載、講演会依頼などの仕事が来る。」「Yahoo!カテゴリに登録される。」に当てはまるサイトでは、一日のアクセス数が100件にも満たないサイトはかなり多い。このようなサイトはアクセス数に囚われず充実させている結果、認められているのである。分かる人が見れば、アクセスカウンター等が無くても認められるのだ。

 あの…それってどこで得たデータなのでしょうか?「分かる人」って誰?アクセスカウンターも無いのに、なんで一日100件にも満たないなんてわかるの?「Yahoo!」のカテゴリに登録されているといっても、ネット黎明期のYahoo!登録は、敷居がほとんど無かったみたいなんですが…とか、いろいろツッコミどころがあるのですけど。
(↑こういう「挙げ足とり」を僕のなかでは、「Rメソッド」と呼んでいます)

それで、やっと本題の本題に入るのですが、僕は「エロ」も好きだし、たぶん「オタク」の範疇に入る人間だと思います。でも、

アクセス数は前回の記事でも書いたが「エロとオタク」を狙えば伸びるようになっている。

っていうのは、あまりにも「エロ」と「オタク」をバカにしているのではないかな、と。
いや、それって、「AVはどんなのでも売れる」というのと同じ理屈ですよね。現実にはそんなわけないのは、御理解いただけると思います。「売れないAV」や「在庫余りまくりのオタク向けのフィギュア」なんて、腐るほどあるのです。そりゃあ、「正統派アイドル」よりも確率は上かもしれませんが、「そんなに甘い世界ではない」はずですよ。

僕は問いたい。
http://blog.goo.ne.jp/freekoi/
↑これが「エロ」だとか言われたら、川上宗薫先生や団鬼六さんの立場は…世間一般の人の見方は知りませんが、僕がこれに対して感じるのは、「三文エロ小説の超超劣化コピー」でしかありません。というかこれ、「釣り」ですか?

もともと「エロ」が好きで、それを表現したい人、あるいは、「エロ」でお金を切実に稼ごうとしている「覚悟」のある人ならともかく、「アクセス稼ぎのための中途半端なエロ」なんて、面白くもなんともないのです。
それに「オタク」というのは、自分の好きなものにはこだわりを持っている人たちなのですから、けっこう見る目はシビアですよ。そして、「Google」とかで検索してみればわかるのですが、世界の大概のことについて、すでに「オタク」たちは研究実績を残しているのです。そこに「参入」していくのは、やっぱり、並大抵のことではありません。
生半可な気持ちで「狙って」も、そう簡単に当たるものじゃないし、対象へのこだわりや愛情がないと、続けていけるものではないのです。
もちろん、「良質なエロ」や「オタク寄りの良質なネタ」は当たるし、当たれば大きいのですけど、それは「良質」であることが最大の理由であって、「エロだから」「オタク向けだから」ではありません。質が悪ければ、「エロ」や「オタク向け」であっても、誰も見向きもしないのです。
そして、派手なタイトルでニュースサイトから人を集めてみても(というか、大手になるようなニュースサイトの選球眼というのは、やっぱり侮れないものなのです。「ニュースサイトにリンクされるような内容」なんて、わかったらみんな苦労しないって)、内容がつまらなければ、なかなかブックマークされることもないし、9割5分以上は対象の記事だけ読まれてあとはきれいさっぱり忘れられます。そもそも「ニュースサイトの人の目に留まるくらいの規模のサイトになること」「巡回先に入れてもらう」ことが大きな関門なわけですよ、うちのようなランキングとかには縁のなく、自己アピールが上手ではないサイトにとっては。
でも、だからこそ僕は、わざわざここに来てくれる人たちは、人数は少ないとしても「ちゃんと読んでくれている」と信じているのです。

それにしても、以前のネットって、「表現欲はあるけれど、羞恥心が邪魔をして書けなかった人」にとっても、もう少し優しい場所だったと思うのだけれど、今はもう、そういう人にとっては、どんどんやりづらい場所になってきていますね。

最後に一言、エロとかオタクなんてのは、そんなに簡単なものじゃないんだよ!

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