琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

「待っている人」がいなくても更新できるのか?

http://d.hatena.ne.jp/xura/20061003/p1

 リアクションへのリアクション、みたいになってしまって、なんだか申し訳ないのだけれど。
 僕は基本的に書くことが好きだし、やっぱり個人サイトとかブログって、書くことが好きで、楽しくないと続けられないような気がする。僕はこうしてキーボードを叩いているだけでも、けっこう幸せなのだ。
 でも、実際に「待っている人がいなくても、更新を続けられるのか?」と問われると、僕にはあまり自信がない。昔はあった、すごくあったのだ。それこそ、僕が人類最後の生き残りになったとしても更新できるくらいの自信があった。

 3年前くらいに、事情があって、前にやっていたサイトを閉鎖した。しかしながら、サイト運営の楽しみは捨てがたく、僕は全く新しい場所で、新しい名前で、新しいサイトを始めたのだ。
 ところが、これが誰も来てくれないのですよ驚くほどに。前にもどこかで書いたのだけれども、同じ人間が同じようなことを書いているはずなのに「場所」が変わると、本当に誰も読んでくれなくなるのだ。そもそも、これを読んでくれているあなたも、この文章が今日できたばかりのブログの一番最初のエントリだったら、絶対にたどり着けなかったと思う。
 そして、一度「ある程度の数の人に読んでもらうこと」に慣れてしまうと、「誰にも読んでもらえないこと」のストレスっていうのは、かなり大きい。閉鎖する前は「誰も読んでいないところなら、気軽に書けて楽しいんじゃない?」なんてワクワクしていたのだけれども、本当に誰も読んでくれていないと、正直、一人でカラオケボックスでカラオケをやっているような気がしてくる。「誰かと一緒に行っても、みんな他人の歌なんて聴いてないし」なんて思っていても、実際にひとりっきりで歌い始めてみると、その場に人が「いる」のと「いない」のとでは大違いなのだ。それこそ「練習用」になら、誰にも読まれないブログに書くのもアリなのかもしれないけれど。

 以前一人暮らしのときには何も感じなかった部屋でも同棲していた彼女がいなくなったら急にがらんとして何かが欠けてしまったような淋しさに襲われるように、「人に読んでもらうこと」に慣れてしまった人にしかわからない孤独というのが、たぶん、ここにはあるのだ。

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