琥珀色の戯言

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子供に売春させない最良の方法

http://d.hatena.ne.jp/orochon56/20061025#p3

 確かにこうして現実を見せれば、だいぶ減るかもしれないなあ、とは思います。でも、僕が日々「病気の人々」と接していて感じるのは、「人間って、頭で理解しているはずのことでも、そう簡単に実行できないのだ」ということなんですよね。例えば、糖尿病の患者さんだと「食事療法をちゃんとしなければ、合併症で目が見えなくなったり、足が腐ってきたりしますよ」(こういう恫喝的な物言いはどうかと自分でも思うのだけれども、こういうのがいちばん「効く」ことが多いのも事実で)、なんて何度も何度も説明するのですが、わかってくれて自分でキチンと食事療法をしてくれる患者さんが一定数おられる一方で、何度説明しても、検査結果が改善しない患者さんも一定数おられるのです。たぶん、彼らは「わかっている」のだけれど、「実感できない」「自分はだいじょうぶなんじゃないかと思い込んでしまう」タイプなんじゃないでしょうか。あるいは、目の前の欲望をコントロールできないタイプ。
 そして、どんなに壮絶な映像を流しても、たぶん「少女売春」を完全に撲滅することはできないのではないかと僕は考えます。大人だって、食事療法どころか、一日に一錠の薬を飲むことすら継続してできない人がいるのだから。
 いや、お金が欲しいっていうのはもちろんなのだろうけれども、その一方で、「売春」というのが、少女たちにとって自己表現の一環だと思われてしまっていることも問題なんですよね。ドキュメンタリー番組とかで「売春する理由」とか聞いてインタビューしてたりするのって、かえって悪影響なんじゃないかとすら思うし。最近の飲酒運転みたいに、「やったら問答無用で厳しい社会的制裁が発動する」ようになっていれば、かなり減るんじゃないかなあ。いっそのこと、買ったら死刑、とかね。

 ところで、僕が考えた「子供に売春させない最良の方法」っていうのは、「携帯電話とインターネットの廃絶」です。それでも「全滅」はさせられないかもしれないけれど、少なくとも、よっぽどの覚悟がある子以外には、かなり敷居が高くなるのではないかと思います。

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