琥珀色の戯言

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映画『東京タワー』に関する雑記

オダジョー“キムタク超え”確実(デイリースポーツonline)

 俳優・オダギリジョー(31)が主演した映画「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」が14日、公開初日を迎え全国334館のほとんどで満員となる好発進を切った。配給の松竹では昨年、SMAP木村拓哉主演の「武士の一分」の興行収入40億円を超えるのは確実とした。

enーtaxi v.17 (ODAIBA MOOK)

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↑で(『東京タワー』が連載されていた雑誌ということもあって)、映画『東京タワー特集』が組まれていたのですが、「映画版は製作費6億円、撮影期間は10週間」だったそうですから、予想興行収入が達成できれば、かなり「儲かりそう」です。
しかし、このリリー・フランキーさんの『東京タワー』、これまで大泉洋さん主演で単発ドラマ化、速水もこみちさん主演で「月9」の連続ドラマ化されているのですが、いずれも「鳴り物入り」でスタートして、作品そのものの評価も悪くなかったわりには、あまり視聴率的に「成功」とは言えない結果だったんですよね。
この『映画・東京タワー』は、確かに主演・オダギリジョー、ボクの彼女・松たか子とドラマ版よりは1ランク上の役者さんを起用していますし、脚本が松尾スズキさん、主題歌は福山雅治さんと「時の人」をそろえている感じはするのですけど、最後発にもかかわらず、なんでこんなに映画版だけが「成功」しそうなのかなあ、と疑問ではあるのです。みんなはまだ、『東京タワー』見飽きてないの?
そうそう、『en-taxi』に、松たか子さんの「演技のセンス」について、こんな話が紹介されていました。役者って「シナリオ通りに動けばいいだけ」ってわけじゃないんですね。

松岡錠司監督の話

 オカンに添い寝しているシーンはすごく微妙な演出をしていて、オカンに添い寝しているボクにミズエ(松たか子さんが演じている、リリーさんの恋人)が「ちょっといい? 少しだけ話がある」って言う。非常に微妙なのは、彼女がパッと見た時に、ボクはミズエに背を向けてオカンの方を向いて添い寝しているのに、ボクが起きてるかどうか、なんで分かるんだよっていうのはあった、演出的に。まあいっちゃえと思ってやったけど、松たか子は芝居を分かってるから、起きてるかどうか確認してる目線を配るんです。目を動かすことで、この人は今添い寝しているけど眠ってはいないんだなということをちゃんと確認しましたと。その上で「ちょっといい?」という芝居にもってく。そこが彼女の聡明さというか。

 演技っていうのは、本当に奥が深い世界なのですね。このシーン、映画館では松さんの視線に注目して観てみたいと思います。

参考:瀬戸内寂聴さんのところで出家しようとした映画監督(by 活字中毒R。(4/5))

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