琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

芥川賞、直木賞候補決まる

芥川、直木賞候補決まる(by MSN毎日インタラクティブ(7/5))

 ◆芥川・直木賞候補作◆(年齢は7月17日現在)

 芥川賞年齢 候補作                        候補回数
 円城塔   34 「オブ・ザ・ベースボール」(文学界6月号)      初
川上未映子 30 「わたくし率イン歯ー、または世界」(早稲田文学0号) 初
柴崎友香  33 「主題歌」(群像6月号)               2
 諏訪哲史  37 「アサッテの人」(群像6月号)            初
 前田司郎  30 「グレート生活アドベンチャー」(新潮5月号)     初
 松井雪子  40 「アウラ アウラ」(文学界3月号)          4


 直木賞
北村薫   57 「玻璃の天」(文芸春秋)               5
×桜庭一樹  35 「赤朽葉家の伝説」(東京創元社)           初
 畠中恵   47 「まんまこと」(文芸春秋)              初
 万城目学  31 「鹿男あをによし」(幻冬舎)             初
 松井今朝子 53 「吉原手引草」(幻冬舎)               3
 三田完   51 「俳風三麗花」(文芸春秋)              初
森見登美彦 28 「夜は短し歩けよ乙女」(角川書店)          初

※印(◎>○>×)は僕の「現時点での受賞作予想」であって、作品への評価ではありません。そもそも、ここに挙げられている作品で既読なのは『夜は短し歩けよ乙女』しかないですし。

 しかし、『夜は短し』は、今期の直木賞候補になれるような発売時期だったんですね。今までは「本屋大賞」が「残念直木賞」というイメージだったですが、もしここで本屋大賞で2位だった森見さんが受賞したら、直木賞のほうが「残念本屋大賞化」していくかもしれません。今回のメンバーを見てみると「もうそろそろラストチャンス」という感じの人と(というか、北村薫さんは、前回候補になったとき「この人を今さら候補にするなら授賞しないと失礼なのではないか」と『メッタ斬り』に書かれていたくらいです)、桜庭さん、万城目さん、森見さんという「若手人気作家組」に見事に二分されています。
 桜庭さん、万城目さん、森見さんに関しては、「この人たちが、もう直木賞?というか、こういう作品が直木賞候補になる時代になったのだなあ……」と感慨深いものもありますね。また「人間が描けていない攻撃」とかを喰らいそうな予感もするのですが。
 それにしても、恩田陸さんや伊坂幸太郎さんの「順番」は、もう巡ってこないような気もしてきます。そろそろ「もう人気作家なんだから、いまさら直木賞でもないだろ……」みたいな立場にもなってきそうですし。僕は伊坂さんの『グラスホッパー』の文庫が並んでいるのを見るたびに、「そういえば『メッタ斬り』で、伊坂さんの『チルドレン』が候補になったとき、『まあ、これで獲れなくても、次の『グラスホッパー』も評判良いみたいですしね」と言われていたのを思い出します。結局その「評判が良かった」はずの『グラスホッパー』は、直木賞を伊坂さんにもたらすどころか候補作にもならなかったのですよね。チャンスには後ろ髪はない、なんて言いますが、こればっかりは自分でどうにかできることじゃないんだけどさ。

 ちなみに、芥川賞のほうは、「見事に30〜40歳の間に全候補者がかたまったなあ」という印象です。「若い女性作家」がいないのはむしろ新鮮。

川上作品は「早稲田文学」の掲載作。「文学界」など主要文芸5誌以外からのノミネートは8年ぶり。

だそうなのですが、こういうのを聞くと、そんなにすごい作品なの?と興味がわいてきます。
芥川賞候補になるには主要文芸5誌に載らなければならない」という時代が8年間も続いていたという「寡占」っぷりも、よく考えてみたらすごいのですけど。

ちなみに今回のノミネート作のなかで僕がもっとも興味を惹かれているのが

赤朽葉家の伝説

赤朽葉家の伝説

です。

http://d.hatena.ne.jp/chakichaki/20070626
↑の感想を読んで、かなり気になっていた作品なんですよね。
桜庭さんって、「第1回ファミ通えんため大賞」で佳作を受賞されているのですが、年もちょうど僕と同世代なのか……

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