琥珀色の戯言

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道川満彦騎手の話

悲劇の先駆者・道川満彦 自由を求めた不屈の生涯(馬券日記 オケラセラ)
↑を読みながら、僕は以前読んだオグリキャップについてのノンフィクション『銀の夢』での安藤勝己騎手の話を思い出していました。
当時のアンカツ笠松競馬という地方競馬の騎手で、オグリキャップの主戦騎手だったのですが、オグリが中央に転入することになり、アンカツはオグリに乗ることができなくなりました。
あの頃の「地方と中央の人と馬の壁」は、今では考えられないほど高く、アンカツは、たぶん、自分がダービージョッキーになるなんて、夢にも思っていなかったのではないかなあ。
アンカツは、「勝つこと」ではなくて、「ダービーに乗ることが夢」だと語っていたような記憶があります。
20年前の日本の競馬界は、「そんな時代」だったのです。
今でも、地方騎手にとって中央競馬というのが狭き門であることは間違いないのですけど。

なんのかんの言っても、この20年で日本の競馬界というのは、けっこう変わってきているんですよね。
道川さんは、まさに「先駆者の悲劇」を味わった人だったのですが、まだ亡くなられるような年ではないと記憶していたので、この訃報には驚きました。岡部さんより若かったのに(いや、岡部さんにはまだまだ元気でいてもらわないと困りますが)。

銀の夢―オグリキャップに賭けた人々 (講談社文庫)

銀の夢―オグリキャップに賭けた人々 (講談社文庫)

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