琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

売れないのは誰のせい? ☆☆☆☆

売れないのは誰のせい?―最新マーケティング入門 (新潮新書)

売れないのは誰のせい?―最新マーケティング入門 (新潮新書)

出版社/著者からの内容紹介
「買って下さい!」と連呼すれば売れるというものではない。
「高いから買うな」というコピーが当たることもある。モノを売るのは難しい。
「売るための知恵」の集積、それがマーケティングである。「午後の紅茶」と京
風キムチからブランドの正体を掴み、スーパーの腕利き店員と自虐CMから効
果的な売り文句のメカニズムを知る。読めば仕事に役立つヒントが必ず得られ
る、すべての働いている人のためのマーケティング入門。

 「マーケティング」というものに対して「なんとなく興味があるけど、知識としては『課長・島耕作』をとりあえず全部読んだことがあるレベル」という僕にとっても読みやすく、なかなか面白い本でした。とくに序盤の具体例を挙げているところは秀逸で、思わず引き込まれてしまいます。

 流通関係のベテランの人と話をしている時、「売り文句の上手な店員」の話になった。すると、その人が今まで一番感心したことを話してくれた。
「客が増えてきた頃に、おじさんの店員がガラガラとジャガイモの入ったカートを押してくるわけです。そんでもって『はい、ごめんよごめんよ』とか言ってイモを並べていくんですけど、何かブツブツ言ってるわけですよ」
「何言ってんですか?」
「いや小さな声で『このイモはホントにいいんだよな……いや〜惜しくなっちゃうなぁ』ってそれだけ。でさ、おじさんがいなくなると、客が争ってとっていくんで、アッという間になくなっていくんだよね」
 何だか情景が眼に浮かんでくるような話である。客の気持ちはよくわかる。

 こういうのって、僕がその場にいても、「買ってみようかな」って気分になりそうです。まあ、パソコンや車のような高額商品では、こういう売り方は難しいでしょうけど。

 ただ、この本の後半部分の「マーケティングとは?」という理念の部分に関しては、正直、僕はあまり興味がわかなかったのも事実。これからマーケティングを深く学んでいきたい人たちにとっては、この後半部分のほうが有益だとは思うのですが……
 しかし、あらためて言われてみると、「テレビCM」って昔とだいぶ変わってきていますよね。パソコンのCMとか、昔はタモリがFM−7のCMをしていたり、それぞれのメーカーが「具体的な機種」を宣伝していたのに、今はほとんどが「機種の名前や性能をアピールするのではなくて、メーカー名を認知させるためのCM」になっているものなあ。

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