琥珀色の戯言

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ファミコンと「昭和」

「もう一度使ってみたい昭和のアイテム」、あのゲーム機が1位に。(by Narinari.com)

 えっ、ファミコンって「昭和のアイテム」なの?
 ちょうど人生の前半が昭和、後半が平成である僕にとっては、「ゲームウォッチは『昭和』だけど、ファミコンはどちらともいえないのでは……」というのが実感なのです。
 たぶん、この『goo』のアンケートに答えた人たちというのは平均年齢がけっこう若めなのでしょうけど。

 しかし、あらためて考えてみると、「ファミコン」というのは本当にいろんな意味で「遊び」の世界を変えてしまったのだなあ、という気がします。
 僕の人生の前半は、「テレビゲーム」というのは「ゲームセンターでやるもの」であって、「家でテレビゲームができればなあ……jというのは、まさに「夢物語」だったんですよね。当時も好事家のなかには、筐体を買って家で遊んでいる人や高価なマイコンでゲームをしている人もいたのですが、それはあくまでも「特殊な世界」の話で。
 今みたいに、「家でテレビゲームができるのが当たり前」の世界が来るなんて、小学生の頃の僕は想像もしていませんでした。そもそも、20年前くらいは、学校でテレビゲームの話をしていたら、女子たちはみんな「この人たち気持ち悪〜い」っていうふうな表情をしていたんだからさ。「一人で遊ぶこと」が罪悪だった時代だったし。
 僕にとっては、「ファミコン」は「昭和のアイテム」ではなくて、「昭和から平成に時代を変えた原動力」みたいなイメージなんですよね。そして、本当にゲームをプライベートなものにした、という点では、「ニンテンドーDS」も、ひとつの革命なのかもしれません。

 僕はときどき、「生まれたときから、家にテレビゲームがある子供たちには、テレビゲームって、どんなふうに見えているんだろう?」と感じることがあります。Aボタンを押すと画面の中のキャラクターがジャンプするということへの感動からスタートした僕と、ゲーム初体験が『ファイナルファンタジー7』だったりするような人(いやちょっと、初体験にしては難しいタイトルかもしれないけど)とでは、同じ「テレビゲーム」に対しても、全然違う感性を持っているのではないでしょうか?

 そういえば、最近ふと思ったのですが、僕が子供の頃は、家に1台しかなかった「クーラーの部屋」に家族が集まっていましたし、テレビ番組を観るためにはリアルタイムの放送の時間にテレビの前にいるしかなく、当然のことながら携帯電話なんてありませんでした。
 僕にとっての「昭和」は、確かにけっこう悪くない時代だったのですが、戻りたいかと言われると、やっぱり戻りたくはないんですけどね、暑いし。

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