琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

はてブの人たちが偉そうにしている理由


はてブの人たちって何でこんなに偉そうなんだ?

もちろん、ブックマーカーたちがみんな「偉そう」なわけじゃなくて、そういう印象を受ける人はごく一部なのですが、コメントをつけられる側からすれば、そんな人のほうが「記憶に残る」のは事実。

身も蓋もない話をしてしまえば、彼らが「偉そうにしている」理由は、こういうことだと僕は思うんですよ。

塩野七生「男の肖像」(文春文庫)より引用。

 日本で、ある人に、こうきいたことがある。自分の意のままに人を動かせる人物がいるが、なぜ手足のごとく駆使できるのか、と。その人の答えはこうだった。
「手足と、思っているからだ」

 要するに、「なんで彼らは偉そうなのか?」と言うと、「自分のほうが偉いと思っているから」なんですよね。
 まあ、こういう人って、テレビに出ている「評論家」から、居酒屋で贔屓のチームの采配を批難しているオッサンまで、とにかくたくさんいるので、「はてブ」だけのことではないんですが、ネットというのは、困ったことに、「ブックマーカーが書き手に対して感じている距離感」に比べて、「書き手にとってのブックマーカーとの距離感」が非常に近いという難点があるのです。そして、ブロガーというのは、芸能人や野球選手のように、有名になるのとともに「他人から批判されるトレーニング」を積んでいっているわけではありませんし。

 しかし、上のエントリのブックマークコメント欄を見ていると、ほんと、自分で「辛口ブックマーカー」だと思い込んでいるだけの「人の悪口を言って自分を偉そうに見せたがる人」の多さにうんざりします。
 誰かの「ネガティブコメント」が気になったときにどうするか?というと、僕は大概、そのブックマーカーが他のエントリに書いているコメントを見てみるのです。
 そういう人って、結局のところ、「自分が批判できそうなエントリ」ばっかり集めて、批判コメントを並べているだけの「かわいそうな人」なんですよね。
 そもそも、ネガティブブックマーカーには、自分で面白いブログをやっている人は皆無だし。
 「読んでいる人」のほうが「お客」だから偉いっていうのは、日本の悪しき「お客様第一主義」の弊害です。サービス業がそうしているのは、「そういうアピールをしておいたほうが結果的に儲かるから」であって、ブログの場合は、(一部の営利目的のブログを除けば)そういう関係は成立しません。

 僕がブログをやっていて思うのは、「ネガティブなものを喜ぶ人は少ない」ということです。
 「つまらない映画」「つまらない本」にいくら気合を入れて文句を書いても、ほとんどリアクションはありません。「罵倒芸」っていうのは、難しいんですよ本当は。「面白い本」「良い映画」は、存在そのものを知ることに価値があるけれど、「つまらない本」の紹介は、紹介文そのものによほどの価値がなければ、ただ読んだ人を不快にするだけです。

 僕は「ブックマーク」というシステムそのものには感謝している面が大きいのですが、ほんと、批判的なコメント書いて「ネガコメ否定すんな!」とか声を荒げてるヒマがあったら、お前がブログやってみろよ、と思うんですよ。総理大臣やプロ野球の監督になるのは「選ばれた人」ばかりだけど、「ブロガー」なんて、パソコンとネット環境があれば、今すぐになれるんだからさ。つまらんネガコメを100個書く暇があったら、誰か一人にでも共感されるエントリをひとつでいいから書こうとしてみればいいのに。

 まあ、最近はネガティブブックマーカーのコメントに対しては、「犬がワンと鳴くのはしょうがないよな」としか感じなくなってきたんですけどね。
 そもそも、諸君が「批判のため」にしているつもりのブックマークで、該当のエントリは、どんどん「人気エントリ」になっているのだから、「亀田負けろ!」って言いながらテレビ中継を観ていた人たちと同じなんだということに気づけよそろそろ。

アクセスカウンター