琥珀色の戯言

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「清原伝説」の終焉


清原の引退について(虚構組曲(2008/10/1))

↑のエントリを読んで。
僕が清原についていちばん記憶しているのは、何年か前、巨人時代に佐々岡が久々の完封勝利目前の9回に、佐々岡の低めの球を綺麗にスタンドに打ち返した場面であることを思い出しました。めっきり力が落ちてきた佐々岡の「復活」を願って「なんとか抑えきってくれ!」とテレビの前で清原を呪詛していた僕には、あれはものすごくショックな場面で、「世の中やっぱり金か……」などと悲嘆にくれたのをよく覚えています。ヒーローから引き立て役へ、あのときの佐々岡さんはほんとうにかわいそうだった……
西武、巨人と僕は清原と彼がいたチームを応援したことは一度もないので(そういえば、西武が巨人に4連勝して、清原が試合終了前なのに泣いていたときには、「巨人ザマーミロ」と気持ちよかったかも)、清原というのは「なんか勘違いしたまま暴走してしまった人」だとしか思えないのですが、低めの球を「ええっ?」と驚愕するような弾道でスタンドに放り込むバッティングは、清原だけのものだったのかもしれません。
僕はいまでも「なぜ清原に人気があるのか?」がサッパリ分からないし、「才能がある人間が勘違いをするとこんなふうになってしまうよ」という「反面教師」的な価値しか見いだせない(しかし、通算成績では500本以上のホームランを打っているわけで、優秀な指導者について、「聞く耳を持って」野球をやっていたら、どんな選手になっていたのかとは思う)のですが、みんなが清原に求めていたものって、いったい何なのだろう?
「一年間ファームにいてマスコミ対応しているだけで1億円もらえるような境遇にあやかりたい」というのならわからなくもないけど。

そういえば、昨日こんな記事を見つけたんですよね。

清原、CS出場せず=オリックス退団の方向(スポーツナビ)

オリックス中村勝広球団本部長は1日、清原和博内野手クライマックスシリーズ(CS)には出場しないことを明言した。今後についても、コーチ就任などの要請はしない方針で、退団となる方向を示唆した。
 中村本部長によると、9月29日の西武戦後、清原から「(CSは)若手にチャンスを与えてほしい」と申し出があり、了承した。2日に任意引退公示の手続きをする。
 また、同本部長は引退後の処遇について「野球界の宝なので、1球団に縛るのはいかがなものか。各方面に羽ばたき、機会があれば当球団に戻ってほしい」と述べた。

「若手にチャンスを与えてほしい」なんて、「人気選手だから出場機会を与えてもらっていた人」に言われたくないとは思うのですが、引退後の処遇について、ここまで「ウチには要らねえ」というニュアンスの発言をされる人も珍しいんじゃないかと。まあ、コーチ、監督に向いているタイプじゃなさそうですしね(……って、落合監督のときもそう感じたのであんまりアテにはならないか……)。

清原選手の引退を記念して、↓を再掲しておきます。

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