
- 作者: ゲイムマン
- 出版社/メーカー: マイクロマガジン社
- 発売日: 2008/12/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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内容(「BOOK」データベースより)
レトロゲームの思い出を届けて全国各地を放浪の旅!ITmedia+D Gamesの連載記事を全面加筆修正!未公開写真を追加掲載。
著者のゲイムマンさんが1971年生まれというのを知って、まさに「同世代ゲーマー」だなあ、と思いながら読みました。
いわゆる「誰もが知っている有名レトロゲームの解説」にとどまらず、そのゲームにまつわる「周辺の記憶」が、しっかり書かれているのには、とても好感が持てました(僕も、こんなサイトをやっているので)。
『パックマン』の項では、テレビゲームのパックマンの話だけではなくて、トミーのLSIゲームが紹介されていたり(うちにもありましたこれ!)、『けっきょく南極大冒険』では、ファミコン版とMSX版が比較されていたりもしています。
『イース2』の項での
翌1988年、『イース2』発売。
”優しさから感動へ”のキャッチフレーズが示すとおり、前作の優しさは継承しつつ、新しい要素を数々盛り込んだゲームとなっている。
たとえばオープニング。朝日が差すダームの塔や、草原、イースの国などが、スタッフロールと交互にフラッシュバックする。特に、イースの草原で倒れているアドルを見つけた、少女リリアの振り返りが評判になった。『イース2』が発売された頃、PCショップのゲーム売り場では、このオープニングデモが店頭でよく流されていた。PC8801、PC9801、FM77AV、X1turbo、MSX2と、各機種版が短い期間に次々とリリースされたため、全機種の売り場で、リリアが振り返ったり、ダームの塔が沈黙したりしていた。おかげでわたしもソフトを買う前から、オープニングのBGMを覚えてしまっていた。
ああ、僕と同じだ……
『イース2』のオープニングデモはあまりにすごくて、僕もBGMをソラで歌える(歌詞はありませんけど)くらい記憶に残っています。当時は『ジーザス』と並んで、PCショップでは強力なインパクトを誇るデモだったんですよね。
……しかし、『イース2』も『ジーザス』も、「X1turbo専用」で、当時僕が持っていたシャープX1Gには対応しておらず(『イース』なんて、「1」はあるのに、「2」からは「turbo専用」だったんだよなあ……当時僕がいちばん嫌いな言葉が「turbo専用」でした……)、とても辛い思いをしたのを今でも思い出します。
カラー写真が少ないのが寂しいのと、もうちょっとボリュームがあったら良いんだけどなあ、という気はするのですが、これだけ「個人的なゲーム体験」が素直に書かれている本というのはそんなにありません。
「カタログ的なレトロゲーム本」を求めている人には向きませんが、30代〜40代前半くらいの、「マイコン少年〜ゲーム少年だった人々」には、おすすめできるのではないかと。